過剰反応にもの申す マイナス金利の国債買い外資ばかり (2016.07.06)
7日振りに反落。日経平均一時173円安。後場1ドル101円台の円高が響いた。手詰まりによるもので、週末の米雇用統計発表(6月)とSQを控えポジション調整が主因。英国のEU離脱に伴う暴落に対しリバウンドが一巡した矢先の円高。
JQ平均、マザーズ指数も7日振りに反落した。震源にあたる英国FT指数が年初来高値を更新し、NYダウも1万8000ドルを回復したのに、日経平均の戻り64%止まり。腑に落ちないところだ。8日米雇用統計とSQ、10日参院選が予想以上でも再び100円割れが気になる。英国ショック以来、10年債利回りが-0.145%から-0.255%まで「追加緩和」に匹敵するほど下がったのに、円安株高どころか逆回転しているためだ。26~27日FOMCで米利上げ見送り、28~29日の日銀政策決定会合でも緩和見送りを織り込む動き。市場に読まれている。最近、マイナス金利の国債を買っているのは外資ばかりという。欧米や日本でもメガバンクの株安が重し。マイナス金利拡大が収益の足を引っ張っている。英国がEU離脱直後、本場ロンドンでアートオークションがあり、落札約16億円に対し売れ残り32%。ダイヤモンドオークションも1109カラット約88億円の最高値見込みが62億円にとどまり、最低競売価格に及ばずじまい。下振れの初動6月、戻りを試す7月。手詰まりになった。しかし、消去法でいくと円高。頼りになるのが日本。英国とEUの離脱交渉が2年以上7年といわれ、この間欧米や中国、ロシアなど政治・経済が停滞・混乱するとみられるためだ。世界的なリスクが高まる中で、曲がりなりに政治・経済の安定が手掛かり。10日与党が参院選に勝ち、31日都知事選で都民の信頼が戻れば円高よし。自民党の地盤が既得権勢力にあり、構造改革半ばにしても、秋の臨時国会で消費増税凍結、第2次補正など思い切った政策を期待できる。5日述べたスキュー指数、ブラックスワンを念頭にブレークスルー。案ずれば産むが易し。■■■(****)と■■■■■■(****)を軸足に乗り切る構えだ。前者はシカゴ大の中村教授が「世界に発信できる日の丸がん治療で一矢報いたい」と意欲的。■■■■■(****)の★-★★★★★★ 第Ⅲ相を口火に★★★★、★★★など第1相でもユニーク。IR待ちだ。後者もNY金先物1400ドル乗せから存在感。後半、度肝を抜く展開が予想される。12日、オランダのハーグで国際司法裁判所が南シナ海仲裁判決。中国がどう出るか興味深い。
5日の日経平均106円安。大引け1万5669円。TOPIX1256(-5)。東証一部の出来高15億7800万株、売買代金1兆5700億円。9月限が1万5600円(-1.02%)の引け。10年債利回り-0.255%変わらず。上海総合が3006(+0.60%)で引けた。今週から要注意だ。マザーズ指数の引け1042.85(-1.30%)。6日陽線を引くと面白い。値上がり率ランキングによると、■■■(****)、■■■■■■(****)、■■■■(****)、■■■■(****)、■■■■(****)、■■■■■(****)など関係分。内需・ディフェンシブ関連に分がある。英国EU離脱に伴う市場の過剰反応にもの申す。6月23日の日経平均終値1万6238円を取り戻すまで収まらない。一度持ち上げる場面がやってくる。それが理外の理だ。(了凡)