一時34円高 石塚硝子 4月26日 (2011.04.26)
注目される1Q発表
再び紙容器・PET受注増も
石塚硝子(5204)は踊り場。一進一退になっている。前期後半の落ち込みが尾を引き、震災の影響も予断を許さないためで、同4Q営業赤字になった瓶の値上げが焦点。計画の半分以下といわれる中国工場立ち上げも喫緊の課題。気がかりだった東京工場の電力不足は、自家発電で補う一方、重油高に伴うコスト吸収が悩ましい。昨年4月に新中期計画(3年)を発表し、連結売上高を1年でクリアしたが、経常利益17億円が液状化した状態。前回述べた09年(創業190年)と11年(設立70年)が節目になっている。今期は原油・LNG中心に諸資材の大幅な値上がりが減益要因だが、若干織り込んだといわれる瓶の値上げ、中国工場の溶解炉2基稼働(現在1基)がポイント。英BPの原油流失事故に伴う中和剤大量投入でメキシコ暖流の北上が止まり厳冬の影響が尾を引いているが、今年、来年フォトンベルトにより太陽フレアが活発で昨年をしのぐ酷暑といわれ、震災後の飲料特需と合わせ再び紙容器・PETプリフォームの受注増も考えられる。社運を調べると、今年乱気流入り。前半上昇運で後半注意。対応は早いに限るという。
11年3月期(連結)は、3.5%増収、7%営業減益、8%経常減益、純損6億7100万円。4月5日の修正発表通り、特損14億3300万円計上が響いた。見込みより2.4%増収だが、3Qまで4.6%だけに4Q落ち込んだ。12年3月期(連結)は、売上高570億円(2%増)、営業利益8億円(36%減)、経常利益7億円(30%減)、純益3億円の見込み。配当は期末4円を据え置く予定。設備投資44億円(倍増)の計画。21日の決算発表直後、一時183円(34円高)をつけ、引け164円で出来高400万株に急増。市場を沸かせた。5日下方修正した反動もあるが、今期予想の含みを先取りしている。今年は前半上昇運だけに、1Q発表(前期7月21日)が注目されるところだ。