証券ビュー

アンコール伊勢町

何も解決しない24日 6月まで天動説でも7月から地動説 (2016.06.24)

じり高のうちに後場一段高。日経平均一時198円高。マザーズ指数、JQ平均も反発した。23日、日本時間午後3時に始まった英国(午前7時)の国民投票を先取りするもの。前夜遅く公表された二つの世論調査でともに残留派がリード。英国の高速鉄道を受注した■■■■■(****)が484円(+3.66%)で引け合点した。トータルで22日反落したが、23、24日買い戻し。27日総踏みも考えられる。ファンドの円高株安ポジション巻き戻しによるもので、リーマンショック当時を上回る待機資金が世界中駆け巡る見込み。従来、英国に対し大幅出超のEUも一息つくが、26日スペインの総選挙で緊縮財政に反対の左派連合が勝つと厄介。EU内部の体制維持に支障が出る。一方、7月1日の日銀短観発表を前に景気や物価下振れが伝えられ、週末と来週明け一部利食い・見切り千人力。22日公示された参院選(7月10日投票)に有権者の関心が低く、7月14日告示の都知事選(31日投票)も因縁じみて消化難。ファンドの連中、持て余すとみられる。6月まで天動説でも7月から地動説。11月の米大統領選にかけて振り回される公算が大きい。東京23日ロイターによると、一例が通貨オプション。英国の国民投票を前にリスクオフ需要が殺到した。1ヵ月物のポンド/円予想変動率がリーマン以来32%に急伸。ドル/円70円から130円ものボラティリティ(変動幅)をもたらした。来週明け一巡しても、米国経済の長期停滞説、中国経済下振れ、原油2番底、日本国債格下げ懸念など7~9月悩ましい。ヒラリー・トランプの中傷合戦10~11月ヤマ場がやってくる。若林栄四説によると、為替がこれだけ動くのはゼロ金利が背景。金利が世界中ゼロで調整がつかず、為替がひたすら安定剤になった。今後世界経済が安定を取り戻すため、為替相場を破壊する皮肉な現象も考えられるという。2022年1ドル65円の到来を確信している。英国でEU離脱を支持しているのは移民・難民が押し寄せ仕事を失った中間層。並みの生活が出来なくなったという。しかし、離脱により得られるものが何ひとつない。残留しても現状維持にとどまりECB、英中銀によるモルヒネ暮らし。24日結果が出たところで何も解決しない。23日述べたように、戦後70年続いた欧州の平和を守るため、英国や仏、独、伊を中心に域内の不満をならし、妥協を積み重ねてきた経緯が背景にある。日本がバブル崩壊から曲がりなりに25年やり繰りし、未だ根本的な問題解決に至らないのと同じだ。欧米や中国、ロシアも2016~17年ガス抜きした後、長い調整が予想される。

 23日の日経平均172円高。大引け1万6238円。TOPIX1298(+14)。東証一部の出来高16億4100万株、売買代金1兆5700億円と今年2番目の低水準。9月限が1万6170円(+1.13%)の引け。10年債利回り-0.145%(+0.005%)。上海総合が2891(-0.47%)で引けた。マザーズ指数の引け973.74(+0.67%)。反転寸前である。値上がり率ランキングによると、関係分で■■■■■■(****)、■■■■■(****)、■■■■■(****)、■■■■(****)、■■■■■(****)、■■(****)ど。24日と27日の戻りが焦点になる。依然、日経平均の中間反騰1万8425円、マザーズ指数青天井が目安。■■■(****)は果報待ち。治験佳境入りで一皮むける。■■■■■■■(****)の2番底がものになりそうだ。 (了凡)