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企業レポート

連結堅調な足取り ダイセキ 5月17日 (2016.05.16)

中期計画を上方修正 

連結700~800億円視野に

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ダイセキ(9793)は1Q横ばい。連結堅調な足取り。踊り場で健闘している。前期影響を受けた原油安、トヨタ(7203)操業停止、熊本地震の反動などリバウンドが主因。数量横ばいという。前期最高益の連結子会社環境ソリューション(1712)がリード。トータルで後半回復を見込んでいるためだ。13日発表された3月の鉱工業生産(中部5県)によると、108.3(2月101.2)。1~3月期全体109.0だけに、5月以降熊本地震の復興需要が本格化。18日GDP発表後、26~27日サミット、6月15~16日の日銀政策決定会合にかけて財政・金融面の景気テコ入れも予想される。原油安の反動が焦点。13日WTIが6ヵ月振り46ドルまで戻し、サウジ増産・シェール減産が伝えられる中、クウェートのストやカナダ山火事、ナイジェリアの政情不安など流動的。現状を前提に2~5月のボックス圏がベースという。直近、廃油処理量・単価ともに安定している。前回述べたように、リーマンショック後いち早く回復した九州が前期2.8増収(2.5%営業増益)を確保。熊本の評価も高く今回大丈夫という。現場の実績が物語っている。一方、環境ソリューションが伸び盛り。前期の連結売上高190億8600万円(48.6%増)、営業利益25億1600万円(105.2%増)。関東地区の土木工事大型案件受注(約60億円)によるもので4月6日上方修正。今期剥落するものの記録的な高水準。東京五輪やリニア関連など特需を含め実需の顕在化が手掛かり。グループの連携によるものだ。今期の設備投資53億1000万円のうち、PCBコンサルティングをはじめ40億5000万円が同社関連。もう一皮むけそうだ。2007年傘下入りのMCR。昨年7月から新工場一本でフル稼働。年1万2000トンレベル。今期の売上高28億4600万円(3.6%減)の見込み。鉛の市況安を受けたもので2月から反転。インゴッド(再生鉛)を通じて将来遮蔽板の需要増が予想され、定率償却により19年2月期黒字転換の見通し。10年グループ入りのシステム機工も売上高25億円(10.7%減)を目安に確り。最高益を計上し安定してきた。このため、昨年4月発表した中期計画をローリング。連結売上高565億円、営業利益100億円(19年2月期)に上方修正している。首都圏南の新工場用地と環境ソリューションの投資を勘案すると連結売上高700~800億円が視野に入った。

2017年2月期(連結)は、売上高474億9000万円(6.5%減)、営業利益76億9000万円(2.0%減)、経常利益77億2000万円(2.9%減)、純利益41億2000万円(7.0%増)の見通し。前期4円増配(期末16円)しており、28円配当(中間14円)を据え置く予定。単体の設備投資11億6000万円(前期10億6100万円)、連結の償却25億9900万円(前期23億1900万円)の見込み。昨年後半から調整運。3年続く見込みで仕込みの好機。柱社長(55)も同運だけにこの3年次第だ。前期末の外国人持ち株比率37.9%と高水準。昨年11月創業70年を迎え、10年スパンでビジネスチャンスがやってくる。

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