半値戻しと中間反騰 ドイツが米国から金準備を返還 (2016.03.24)
小動きで始まり一進一退。後場戻り売りに押され小甘く引けた。ベルギー同時テロや円高一服、原油の戻り一巡など手掛かり難。東証一部の出来高、売買代金ともに今年最低。閑散に売りなしだ。15日述べたように、NY原油先物を黄金分割で計算すると、42ドルが中間反騰の目安。22日、41.9ドルを高値に買い戻しが峠を越した。欧米や中国、日本でも大手メディアがプロパガンダ。年初来急ピッチな北朝鮮の挑発も、知ってか知らずか乗らずじまい。騒がれるほど市場が取り合わなくなった。1月29日、日銀がネガティブ金利を導入してからにわかに覚めた印象。日本の場合、20年デフレに超円高、リーマンショック、西と東の大震災もトラウマだけに反応がクール。外資が何兆円売ろうと国内勢が吸収。28日権利つき最終日にかけて日経平均半値戻し3度目の挑戦。昨年12月18日の上ヒゲに対し1万7367円ないし1万7700円も考えられる。2月12日叩き売られ、安値1万4865円をつけた際の信用評価損25.76%。作用には反作用。落とし前がついていない。2011年3月の東日本大震災、09年3月リーマンショック後の2番底(7012円)以来記録的な評価損率。お礼参りなしに収まらない。年度末にスティグリッツ教授(73)、ジョルゲンソン教授(72)、クルーグマン教授(63)も首相官邸に呼ばれ「国際金融経済分析会合」で三段構え。政策や学説が使い物にならないのに「アベノミクス」を強行する模様。いい悪い別。国民は最初から中身がないことを見抜いている。半値戻しと中間反騰が相場のあや。政策のよしあしと関係ないことも承知の上。それより、今週にもNYダウ2番天井。20日、ドイツ銀行総裁の声明が気になる。後者は、ドイツが海外に保管している金準備の半分が2020年までに米国から返還される内容で重大。オランダに次ぐもので、フランスがドゴール時代(1959~69年第18代大統領)米国から金を引き揚げ1971年ニクソンショック。72年変動相場制に移行した前例から金本位制復活の気配。これから4年、国際商品の市況回復が見込まれる。よって、委細構わず住友鉱山(5713)買い増し。神戸鋼(5406)、東邦鉛(5707)も出直る見通し。受け売りだが、米欧と中国がIMF内部で経済規模に応じた金準備計3万トンを保有。SDR(特別引き出し権)のバスケットにリンクする旨合意。ハイパー・インフレを防止する一方、公定価格42ドルを時価に合わせ大幅に引き上げると世界の中央銀行が起死回生。FRBのほかECBも健全なバランスシートに生まれ変わるという。
23日の日経平均47円安。大引け1万7000円。TOPIX1364(-5)。東証一部の出来高16億株、売買代金1兆7300億円。6月限が20円高で寄り100円安の1万6810円引け。10年債利回り-0.105%(-0.005%)。上海総合が3009(+0.35%)で引けた。値上がり率ランキングによると、■■■■(****)、■■■■■■(****)、■■■■(****)、■■■■(****)、■■■■■■■(****)、■■■■(****)、■■■■■■(****)など関係分。■■■(****)が315円の引け。IRが続出し一触即発。夜放れも考えられる。■■■(****)は好押し目。企業レポートの次が面白い。食品、建設、医薬品、小売、陸運、電力・ガスなど内需関連よし。人間は80、90になってもこれからだ。 (了凡)