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企業レポート

士気上がる キムラユニ 3月15日 (2016.03.14)

25年振りトップ交代 

ピーク更新、中期計画実現目指す

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キムラユニティー(9368)は健闘。3Q連結累計7.3%増収、37.9%営業増益。尻上がりだ。4Q円高、持分法収益ブレーキ、トヨタ全工場停止(1週間)など加味しても計画線上。飛ばしている。2月26日、25年振りトップ交代を発表し新体制。組織変更・人事異動と合わせ4月1日付にかかわらず新年度を先取り。助走に入った。木村昭二副社長(62)が社長昇格。実兄の幸夫社長(64)は代表権のある会長に就任。時代の変化に呼応し経営のスピードアップを目指すという。昨年5月26日表明した「中期経営計画2017」の実現に向けたもので、年明け原油安、中国リスク、米国再利上げなど急ピッチな情勢変化に見合っている。トヨタ(7203)が4月導入する「7カンパニー制」の影響もある。リーマンショック後の赤字転落、東日本大震災、超円高など当時「六重苦」といわれた反動を吸収。連結最高益を実現した底力が光る。同社も力をつけ前期連結トヨタ依存度23.8%(2000年3月期44.7%)、同グループ38.9%(同47.8%)まで下がり事業拡大に意欲。トヨタから栄豊会(設備・施設・物流関連サプライヤーの任意団体)各社に対し、トップ自ら安全衛生の改善活動が評価され、最優秀の「安全トヨタ賞」を受賞したのも励みになった。主力の物流サービス(3Q連結累計49.2%営業増益)をはじめ、自動車サービス(同25.2%営業減益)、情報サービス(同19.8%営業増益)、人材サービス事業(同43.1%営業減益)など比較的確り。リードしていた国内格納器具に一服感が見られる一方、北米子会社の事業拡大が明るい材料。持分法関連会社のブラジルやタイ、メキシコなど伸び悩んでいるが、前回述べた天津と広州を拠点に中国の連結子会社が意外なほど堅調。当面踏ん張りどころだ。何より、2Q連結累計6期連続増収で過去最高。営業利益も最高の折り返し。士気が上がっている。これまで10年NLS(ニューロジスティクス-サービス)と海外事業がフロンティアになったが、これから3年前回述べたBtoBCMS(カーマネジメントサービス)とBtoC(車両販売事業)がダークホース。オハコだけにモノにすると引き締まる。にもまして、新社長がトヨタ仕込み。TPS(トヨタ生産方式)をじかに学び、昨年立ち上げた北米子会社の事業拡大に取り組んだ体験が生きる。行動的でタイムリーな印象。運勢を見ると、会社と同運。2016年上昇と出ている。

2016年3月期(連結)は、売上高473億円(3.3%増)、営業利益20億円(31.5%増)、経常利益22億円(8.8%増)、純利益13億円(26.2%増)の見通し。配当27円(期末14円)を据え置く予定。設備投資47億8500万円(償却13億円)の計画。海外売上高79億3500万円(16.8%)を見込んでいる。この期は中期計画2018年3月期(売上高520億円、営業利益25億円)の発射台。年度末追い込み来期につなぐ運びでピーク更新。間際に加速しそうだ。

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