上方修正 メディカル一光 10月18日 (2011.10.17)
調剤の市場拡大に呼応
ヘルスケアが次のステップ
メディカル一光(3353・JQ)は好調。1、2Q連結2ケタ増益。続伸している。9月21日の上方修正によるもので、調剤の市場拡大に呼応するもの。既存店の伸び(2Q連結累計5・9%増)が目立つ。販管費の改善、有価証券・固定資産売却益も寄与した。2010年現在、医薬分業率63・1%(前年60・7%)、調剤の市場6兆1000億円(同5兆9000億円)。依然拡大基調だが、リーマンショックと震災、原発事故に伴い国の年金・医療財政が回らなくなったのも事実。復興を勘案しても伸びが鈍る。その点、05年立ち上げたヘルスケア事業(有料老人ホーム)が第2の成長エンジン。療養型病床削減、代替施設整備を促すもので直近6施設。採算も確保している。当面前期から3年延べ10施設オープンが目標で、今期の設備投資4億4000万円、来期8億3000万円の計画。立ち上げ10年に相当する2015年(30周年)が次のステップ。医薬品卸(ジェネリック)・不動産事業も堅調な見通し。すでに計数目標の連結売上高300億円、経常利益20億円(15年2月期)を発表している。
2Q連結累計は、8%増収、31%営業増益、33%経常増益、55%増益。1Qから飛ばしている印象。調剤薬局77、ヘルスケア6拠点。オープンな経営で期待をもてる。12年2月期(連結)は、売上高193億5000万円(8%増)、営業利益11億500万円(12%増)、経常利益10億4000万円(同)、純益6億2500万円(22%増)に見直した。配当は期末4000円を据え置く予定。3・11震災に対し独自の支援を展開。被災地の薬剤師志望者に学費の無利子融資を申し出たもので、窓口を開放し受け付けている。社運は今年絶好調。来年2~3月もうひと山。油断大敵という。17日19万7000円で引けたが、1月高値25万円(1株当たり連結純資産20万7264円)挑戦が見もの。震災後、半値戻してもみ合っている。8月にグループ社員等向け54株自己株処分。1道2府10県に77店舗展開しており、若手の台頭が課題になりそうだ。