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企業レポート

16年も正念場 アスカ 2月2日 (2016.02.01)

新体制スタートよし 

インドネシア立ち上げ国内再構築

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アスカ(7227)は連結続伸。自動車部品とロボットシステムが活況。1円増配の見込みだ。間もなく1年を迎える新体制スタートよし。前期、予想を上回った。しかし、胸突き八丁半ば。2014年8月にインドネシア現地法人を立ち上げ、今後高浜工場を刈谷の本社工場に移管し再構築。幸田工場と3ヵ所で集約に意欲。インドネシアの本格稼働と国内再構築を射程圏に捉えた。前者が17年稼働を予定している三菱自(7211)インドネシア工場の先駆け。後者もトヨタ(7203)の記録的なプリウス関連受注が追い風。恵まれたポジションにある。ミクロで中国経済減速とルピア安がブレーキ。案件一巡の配電盤(前期連結37.6%営業増益)も一服するが、グループ挙げて工程見直しを徹底。採算の改善に全力をあげる。1月25日、米フォードが日本とインドネシア事業から撤退を表明し真逆の印象。昨年末AEC(アセアン経済共同体)が発足し、マクロで総人口6億、GDP1兆8000億ドルの単一市場が生まれるだけにビジネスチャンス。原油をはじめ原材料安も差引プラスとみられる。今期、自動車部品135億円(11.7%増)、配電盤22億5000万円(12.3%減)、ロボットシステム38億1000万円(6.8%増)、モータースポーツ11億円(1.3%減)など連結売上高200億円大台を突破する見通し。人手不足が泣きどころという。1986年参入したロボットシステム事業が30年を数えリード役。品質と価格競争力が評価されたもので国内外引き合い活発。前期連結営業利益率7.33%。今後ゆうに10年リターンが見込まれる。日本のほか米国、中国、インドネシア、メキシコも有力だが、昨年12月米国利上げの影響が気掛かり。中国が粘っている間に帳尻を合わせモノにしたい。これまでインドネシア現法に約40億円投入しグローバル化。試算によれば、国内生産再構築にも30~40億円必要といわれ、15年に続き16年も正念場。新旧経営陣挙げて総動員体制。次世代の仕込みにかかりっきりだ。16~17年上昇運。片山社長(48)も同運だけに心強い。しかし、中国とインドネシアが15年後半から調整運。3年続くという。1月29日、日銀が初のマイナス金利を表明。切り札と考えられ、うかうかしていられない。

2016年11月期(連結)は、売上高207億円(8.4%増)、営業利益4億3000万円(16.3%増)、経常利益5億2000万円(2.02倍)純利益2億5000万円(7.64倍)の見通し。配当11円(中間5円)の予定。設備投資11億円(前期12億9200万円)、償却9億5000万円(同9億4300万円)の計画。3月30日、1Q発表の見込みだ。国内再構築が実現すると生産性が倍になるといわれ白熱化。前向きに違いない。しかし、年明けの金融情勢を見ると、リーマンショックが終わっていないことも事実。万一、米国が利下げに追い込まれると守勢に回る。攻めている場合ではない。

 

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