29日まで戻りを試す 恐慌で一番苦しんだ国が覇権国 (2016.01.25)
前週末急反発。後場、買い戻しに拍車がかかり全面高。リバウンド入りした。21日、ECBが3月利下げを示唆。26~27日FOMC、29~30日の日銀政策決定会合で協調が予想され、前日の原油先物反発に円安など好感したもの。
昨年の損失を取り戻したいヘッジファンドが年明けから売り崩し、22日一斉に買い戻したのが主因。25日発表される12月の貿易収支好転が見込まれ、29日まで戻りを試すとみられる。そこで、昨年12月18日の日経平均上ヒゲ1万9869円に対し、1月21日の下ヒゲ1万6017円まで3852円押し。半値戻しを計算すると、1万7943円が上値の目安。戻り売りをこなすと新たな展開も考えられる。さらに、FOMCの追加利上げ見送り、日銀の追加緩和を織り込むと材料出尽くし。再び下値模索になりかねない。25日以降、2月12日にかけて主要企業の10~12月期決算発表が注目される所以。米国や中国も対象で昨年12月米利上げから波乱含み。追加緩和と利上げの限界を巡り対立が続いている。思い出したのが、「世界経済が破綻する時」(米国のファンドマネジャーJ・D・デビットソンと英国の歴史家W・リーズ・モッグ)という本。深刻な世界恐慌のたび覇権国が交代し、過ぎ去った時覇権国になったのは、恐慌で一番苦しんだ国という法則を発表した。1637年チューリップバブル崩壊で辛酸をなめたオランダ。1720年南海バブルで新規公開株のスキャンダルから金融が崩壊した英国。1929年大恐慌で30年代猛烈な信用収縮に見舞われた米国然り。2人が次の恐慌で最も苦しみ、次の覇権を握る国として白羽の矢を立てたのが日本。しかし、本が出た1987年不動産バブルが膨らみ始めたばかり。バブル崩壊、不動産の長期低迷、阪神大震災まで予言しながら話題にならなかった。しかし、リーマンショック、東日本大震災、超円高を乗り越えた後日譚。これから始まる米利上げ、原油安、中国株安・人民元安に伴う日本の対応が決め手。欧米は自立、自我の確立なしに経済発展などあり得ないというが、日本は相互依存なしに生きられない非覇権の立場。40年以上資源バブルと円高に翻弄され、人工地震といわれた二つの大震災、原発事故など駄目押し、とどめを刺されながら復活。22日、反転の狼煙をあげた。25日発表される貿易収支からも原油安に伴う交易条件の改善が顕著。今年から来年弾みがつく見通し。こんな国、世界のどこにもない。1~3月クールジャパンで緒戦を飾りたい。
22日の日経平均941円高。大引け1万6958円。TOPIX1374(+72)。東証一部の出来高26億株、売買代金2兆8100億円。3月限が590円高で寄り870円高の1万6870円引け。10年債利回り0.230%(+0.010%)。上海総合2916(+1.25%)の引け。値上がり率ランキングによると、関係分で■■■■(****)、■■■■■■(****)程度。鉱業や倉庫、運輸に不動産の買い戻しが目立つ。半値戻しが気になるところだ。■■■(****)、■■■■■(****)、■■■■■(****)よし。シンポ(5903・JQ)が出来高を伴って反発。■■■■■(****)も反転した。1~3月逆張り。順張りに程遠い。■■■■■(****)と■■■■■■(****)底値買い。国際商品の反転なしに陽転しない。前向きに臨むところだ。(了凡)