証券ビュー

アンコール伊勢町

日本だけ持ちこたえる オイルショックと円高40年の反動 (2016.01.20)

一進一退。ジャブの応酬。あく抜けしない。欧州株安、米休場、上海反発など織り込み高安まちまち。盛り上がりに欠ける。19日発表された中国のGDPや工業生産など当てにできず

、休場明け米国、中国、日本の主力企業による昨年10~12月期決算発表が新たな手掛かり。26~27日と3月15~16日のFOMC然り。資源バブル崩壊に伴う世界同時デフレが本質に変わりない。日本だけ回復するのは1990年から2012年まで1人負け。20年以上デフレをしのぎギャップ解消。欧米の金融緩和に追随したものの、原油をはじめ資源安のメリットが大きいためだ。受け売りだが、日本貿易会が昨年12月3日発表した試算によると、輸入77兆9000億円、鉱物性燃料17兆7000億円、うち石油8兆6000億円。バレル56ドルによるもので結果2年前の半分。年間10兆円減税に相当するという。今後イラン増産に拍車がかかり20ドル前後で定着するとタナボタの大型減税持ち越し。3月に米利上げが先送りされ、人民元安も円高に跳ね返る現状から為替でもメリットが大きい。このため、世界同時デフレに足を引っ張られても交易条件が劇的に改善。ファンダメンタルズの好転が見込まれ、財政再建の糸口にもなりそうだ。1971年以降、オイルショックと円高が40年以上続いた反動。2010年代に逆オイルショックとなり空前の原油余り。米国のシェール革命で拍車がかかった。石油王といわれ、米国の富以上の資産を築いたロックフェラーも逆回転。1948年イスラエルを立ち上げ、中東の原油利権を監視してきた現体制が有名無実になった。仮説だが、日本も世界も淘汰の時代。生存競争が激甚になりそうだ。典型が18日述べたバルチック海運指数。2008年5月1万超えをピークに現在400割れ。昨年8月1000超えから半年で3分の1。最大手でも存続が困難。原油や天然ガス、鉄鉱石、非鉄など似たような状態にあり。FRBが3月利上げすると米国も持たない。これ以上借り入れできなくなるためだ。しかし、日本は持ちこたえる。通常18ヵ月後、原油安の影響が実体経済に浸透。「10兆円減税」が円高でかさ上げされ懐に入る。原油の大底、底練りゆうに10年とみられ、「失われた20年」を取り戻すほか、AIやロボット、IoTなどこなして倍返し。申酉騒ぎ戌笑い亥固まる。子繁盛、丑つまずくまでよし。今年に限り年内逆張り。半値戻し利食い千人力。米国と中国の影響を受けるためだ。酉と戌が面白い。
19日の日経平均92円高。大引け1万7048円引け。4日振りに反発し両目が開いた。TOPIX1390(+2)。東証一部の出来高21億7300万株、売買代金2兆1900億円。3月限が30円高で寄り200円高の1万7060円引け。10年債利回り0.215%(+0.015%)。上海総合3007(+3.22%)で引けた。値上がり率ランキングによると、関係分で神戸鋼(5406)と住友鉱山(5713)が持ち直した程度。買い戻しによるもので大半そうだ。シンポ(5903・JQ)、キョウデン(6881)よし。OTS(4564)、アンドール(4640・JQ)、ミヨシ(4404)然り。医学生物(4557・JQ)、一工薬(4461)出番待ち。放電精密(6469)、長瀬産業(8012)、東電(9501)、藤田観光(9722)強気。株と絵は遠くから見よという。(了凡)