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企業レポート

3Q黒字転換 ショクブン 11月27日 (2015.11.26)

4Q追い込み出直り 

事業食サービスが起死回生の目玉

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ショクブン(9969)は出直り。3Q連結黒字転換し4Q追い込み。来期予想以上とみられる。昨年初から「変革」に取り組み、今年になって「原点回帰」がグループに浸透。前期減損3億6200万円計上しあく抜け。諸材料値上がりが一巡し、11月から主力商品エコクックのメニューを約7%引き上げ採算がたちまち改善した。10月30日の修正発表後によるもので、営業赤字1億1800万円で折り返し3、4Q上振れも考えられる。消費増税と駆け込みの反動、円安に伴う物価高、実質所得の減少など織り込み済み。従来の個人向け宅配(1都2府4県)がシステム見直しと業務改善で採算を確保する一方、介護食や学校・事業所給食など法人向けも堅調。10月30日、2年前立ち上げた100%子会社(旧介護食運営)を「事業食サービス」(資本金5000万円)に改め、3Qから本格的な展開に入った。食材宅配ビジネス38年の実績。名実とも第2の創業に相当し、個人のほか法人を軸足に脱皮が始まったばかり。現在数%といわれる法人向けを新たなフロンティアに、赤ちゃんからお年寄りまで業務を拡大し「総合食事サービス」を目指す構えだ。労働集約型で課題山積だが、次世代のプログラムが出来上がり活性化。春日井の食品加工場を一例にパワーアップ。将来100人規模を視野に逐一増強を図るという。グループで専門の管理栄養士が仕切る安心・安全なメニューによるもの。これに伴い財務改善を断行し、資産の有効活用や経営合理化など銀行借り入れなしに切り盛りしている。通期の設備投資1億8000万円(償却2億円)の計画。単体が過当競争に巻き込まれ、直近3期色を失ったものの、2年前から子会社で法人向け介護食を運営し3Q学校・事業所給食に拡大。子会社の事業食サービスが起死回生の目玉になりそうだ。矢野経済研究所によると、2014年度食品宅配サービスの市場規模1兆9348億円(2.9%増)。15年度1兆9864億円(2.7%増)、19年度2兆1470億円に拡大し平均2%成長。人口動態と高齢者・共働き・子育て世帯中心にコンビニ・ネットスーパー宅配や在宅配食サービスが伸びる見通し。同社は2014年から上昇運。5年続く見込みで時宜に叶っている。

2016年3月期(連結)は、売上高93億9300万円(2.6%増)、営業利益2億0900万円(49.9%増)経常利益1億6700万円(2.78%増)、純利益1億3300万円に見直した。配当8円(中間4円)を据え置く予定。当初1人で始めた事業食サービスの営業が現在6人。大口案件がまとまると様相が一変する。女性が9割といわれる職場で男性も奮起。コース見直しに伴う要員の過不足調整や、売り上げが増えなくても利益を捻出するノウハウを蓄積。地元愛知のほか東西でも受注堅調という。2017年(40周年)にかけてビジネスチャンス。3、4Qと来期の仕込みにかかっている。

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