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企業レポート

来年走り出す気配 カネソウ 10月15日 (2015.10.14)

今期続伸見込み誤算

反転をリードした免震関連一服

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カネソウ(5979)は伸び悩み。盛り上がりに欠ける折り返し。後半の追い込みにかかってきた。反転をリードしたエキスパンションジョイントをはじめ免震関連が一服。東洋ゴム(5105)の免震偽装が明らかになり、基礎部分の免震材取り替えを巡り余波を受けているのが主因。前期約4億5000万円。今期続伸を見込んでいただけに誤算。設備会社の都合もあり、鋳_造・加工設備など当初16億6400万円見積もった投資を繰り延べ。来期以降に焦点を絞った。12億円投入した鋳_造ライン以来の英断。1992年84兆円をピークに2010年42兆円に半減した建設投資。2011年3月東日本大震災の復興需要を口火に息を吹き返した。13年9月東京五輪開催が決まり首都圏に特需発生。同年成立した国土強靭化基本法にトータル200兆円の予算が含まれ大手ゼネコン復活。好決算が伝えられる。しかし、「新国立」やエンブレム白紙撤回で軌道修正も事実。人手不足、資材値上がり、円安などコスト高による入札不調に対し、14年以降公共工事設計労務単価引き上げ、積算基準見直しにより歯止め。出来レースといわれながら再び動き始めた。2020年五輪のほか27年リニア開業、名古屋駅前再開発。地元でも16年伊勢志摩サミット、21年に46年振り三重国体(18年インターハイ)があり中長期ビジネスチャンス。昨年調整運明け、今年から上昇運だけにじれったい。3、4Qきっかけをつかみたいところだ。10月から来年3月まで土曜日(1月2日を除く)も通常営業するという。EXジョイント、マンホール鉄蓋、スチール製グレーチングの生産工程をフェイスブックで公開中。一段とオープンになった。今期、鋳_鉄器材27億円(7.9%増)、スチール機材14億3000万円(4.3%増)、製作金物37億7000万円(8.6%増)など全部門増収を見込んでいたが、そうもいかないようだ。11月9日、2Q発表の予定。2022年(創業100年)にかけてイベントが続き、次の100年に備え助走とも受け取れる。懸案の鋳_造・加工設備発注、稼働から幕が上がりそうだ。
2016年3月期(非連結)は、売上高85億円(8%増)、営業利益7億円(23.8%増)、経常利益6億3500万円(15.4%増)、純利益4億2500万円(65.1%増)の見通し。配当15円(中間7.5円)の予定。2Q時点で修正発表も考えられる。四日市と並びで東芝(6502)の出先工場が本社の近くにあり、粉飾決算の影響が気掛かりだが、これまでと変わりない。円安定着により海外生産を見直し、マーケットニーズに適応するのが課題。近藤社長(59)をはじめ経営陣が至って元気。運勢も揃っていいため、来年から走り出す気配。昨年10月、同社のU字溝用スリットみぞ蓋が第2回UDI(都市環境デザイン会議)パブリックデザイン賞で製造部門大賞を受賞したのが印象に残っている。

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