相場に訊いてみると 日本が見直されるのもバリュー (2015.10.15)
主力中心に続落。後場、安値圏で寝返りを打つ程度。一時日経平均403円安まであり下げ渋った。前日述べた中国の貿易統計下振れ、日米ともに7~9月期下方修正に近い。米国半導体大手インテルの7~9月期減収減益が響いた。
前週末買い戻しが一巡し週明け手詰まり。■■■■■(****)グループが2006年売り出した横浜の大型マンションを施工した■■■■■■(****)の手抜き発覚も影を落とした。しかし、円高が一服し小康状態。月末にかけてFRB利上げ、日銀の追加緩和を織り込んだとみられ、金や原油先物も膠着状態に置かれ模様眺め。売り買い手負いにかかわらずクールな地合いだ。史上初3勝して帰国したラグビー日本代表の監督がオーストラリア人で外国人選手10人という事実。それに、ブラジル経済低迷で危機感をつのらせたリオ五輪組織委のシドニー・レヴィ氏。大会予算70億ドル(約8400億円)の収支均衡を求められ、9月にS&Pが通貨レアルをジャンク債まで格下げしたにもかかわらず、リオ五輪は成功すると楽観的。「収支を合わせるのが私の仕事」と前向きだ。火事場、窮鼠(きゅうそ)となれば力が出るのと同じ。ここまできたら10、11月別人になってピンチをチャンスにできるはずだ。株をはじめ債券、為替など先進国、新興国の市場が各国政府や中央銀行の手の内を読んでいる証拠。バブル崩壊から25年。20年以上何もしなかった日本のポジションが次第に上がっている。欧米や中ロも今後日本と同様に長期停滞が予想されるためだ。9月29日、慶大の櫻川教授(56)が日経の経済教室で述べた主張が印象的。米国の実質マイナス金利が長期停滞の予兆。新興国へ投資停滞が需要不足の一因。利上げに踏み切っても小幅という3点。彼我ともに、持ちこたえられるかどうか2015~16年正念場。日本が見直されるのもバリューによるもの。20年デフレで本来の価値が見直され、カンフル頼みで伸び切った欧米の水増し経済にひきかえ割安。ちゃぶ台返しが一巡するとわかる。2015年ノーベル賞作家でベラルーシのアレクシエービッチさん(67)が「ロシアは闇の時代を迎えた。人々が敵に囲まれたと信じ込んでいる。1991年ソ連崩壊で自由がくると思ったがこない」という。プーチン大統領(63)の運勢を見ると、昨年から天中殺2年目。来年2月まで予断を許さない。中国の習近平主席(62)が旧ソ連のゴルビーとダブって見える。日本が有利になるまで粘るほかない。相場に訊いてみると、来年から東京五輪にかけて上昇第2波。10、11月乗り切るだけで来年前半日経平均2万2000円を拝めるそうだ。
14日の日経平均343円安。大引け1万7891円。9日のSQ値1万8137円を下回った。TOPIX1470(-32)。東証一部の出来高24億3400万株、売買代金2兆4000億円。12月限が120円安で寄り300円安の1万7940円引け。10年債利回り0.305%(-0.010%)。上海総合が3262(-0.93%)で引けた。値上がり率上位を見ると、僅かに■■■■■(****)、医学生物(4557・JQ)、■■(****)など関係分。前日述べた■■■(****)のほか、■■■■■■(****)、■■(****)、NDS(1956)、■■■■■■(****)、■■■■(****)、■■■■■(****)、■■■■■(****)、■■■■■■■(****)、■■■■(****)など強気。TPP関連も批准待ちで来年面白い。(了凡)