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企業レポート

後半反転待ち 中央紙器 9月29日 (2015.09.28)

期待できる巻き返し 

段ボール加工で高い付加価値

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中央紙器工業(3952) は反転待ち。1Q連結減収減益でスタート。2Q延長上とみられる。依然として主要取引先の自動車・電機関係が減収。中国で取引先の生産移管も尾を引いているためだ。前期31社新規顧客を獲得したが、トータル1億1600万円にとどまり、取引先の現状を反映したもの。3、4Q読めないだけに政策期待が高まりそうだ。全国段ボール工業組合連合会によると、4月の生産が12億1700万㎡(102.7%)と半年振り前年同月を上回り、5月97.3%。6月106.3%、7月102.4%など比較的堅調。通年で138億㎡(101%)。リーマン直前のピーク139億6600万㎡(2007年)に対し98.8%戻す見通し。回復途上に違いないが、2Q上海総合指数急落をきっかけに中国の在庫調整が明らかになり、資源価格と新興国の通貨安に波及。3Q収拾できるか予断を許さない。しかし、25日以降米中と日米首脳会談を通じて米国、中国、日本の政策対応も追って具体化。反転する見込み。筆頭株主トヨタ(7203)に鍛えられた無借金経営、日本パッケージングコンテストとワールドスターコンテストの連続受賞経験がモノをいう場面。前回述べたように、連結最高益更新(2011年3月期)がトヨタより4年先行。今期のスローガン「信頼・技術・挑戦 お客様に必要とされる企業へ」一丸となっているだけに心配ない。「2015日本パッケージングコンテスト」で2作品受賞。エアロスリムブレードの逆舟形集合包装(材料29%・コスト15%削減、輸送・保管効率67%向上)、開封すると商品が飛び出すリフトアップカートン(贈答用ケース)。12月のワールドスターコンテストに駒を進める。このほか、サイズ可変プラダン通箱(工業所有権出願中)も印象的。応用が広がってきた。前半落ち込んで見えるが、後半巻き返しを期待できる。今年から本格的な上昇運。神谷社長(63)も来年上振れ。2017年(設立60周年)にかけて次世代入り。今、来期の仕込みなしに始まらない。11月4(水)~7日ポートメッセなごや(名古屋港金城ふ頭)で開かれる第10回「メッセナゴヤ2015」に出展。全国・世界から過去最大1300社超が登場する日本最大級の異業種交流展示会(入場無料)。何ごとも出会いから始まる。

2016年3月期(連結)は、売上高127億円(3.4%増)、営業利益11億円(12.5%増)、経常利益11億5000万円(11.5%増)、純利益7億5000万円(18.9%増)の見通し。配当40円(中間20円)を据え置く予定。3、4Q追い込みに尽きる。梱包プロセス革新を実現する商品開発力の強化。グループの総力を結集した高収益体質の実現。柔軟な発想、リーダーシップ、チャレンジ精神を備えた人材育成など小回りの利いた経営方針5項目が素晴らしい。これまで逐一実現しており、段ボール加工で高い付加価値を生み出している

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