証券ビュー

アンコール伊勢町

煮えくり返るショート 米中首脳会談後に手仕舞い売り (2015.09.08)

週明け手掛かり難。外資系120万株売り越しで始まり、前場一時日経平均314円安。上海総合の戻りを見て主力の一角に買い戻しが入り一転221円高。後場上げ一服、下げ渋った。上海総合の引け3080(-2.52%)。11日にメジャーSQを控えポジション調整。三角もち合いが予想される。8日に日本の4~6月期GDP改定値と中国の貿易収支(8月)発表。10日には中国消費者・生産者物価指数(8月)、11日にも米国の生産者指数(同)とミシガン大消費者信頼感指数など発表される予定。いずれも決め手を欠くためだ。受け売りだが、2012年末のアベノミクス以来高値から10%以上の調整4回目。年初から8月第1週まで現物と先物約3.4兆円買い越した外資が2~4週計3兆6850億円売り越し。第4週1兆8830億円にのぼり08年8月以来最大という。これに対し信託銀5155億円、日銀3494億円など公的資金と個人2674億円、投信7922億円など国内勢が買い越し。9月に持ち越した。しかし、裁定売り残が8月28日現在5295億円。1991年4月の統計開始から過去最高。空売り比率が4日まで3日連続40%超となりショート(売り持ちポジション)が煮えくり返っている。このため、来年参院選・W選を視野に問答無用の大型補正が浮上。18日にかけて安保法案が成立すると景気対策も考えられる。16~17日FOMCを踏まえ今年のクライマックス。催促相場になりそうだ。ギリシャに追い貸しで面目をつぶしたユーロが中国リスクで急伸するご時世。過渡期さながら緩和マネーの行き場がない。来年夏季五輪に向けてブラジル経済が30年振りの落ち込みといわれ、サウジの8年振り国債発行と合わせ資源安の影響が大きい。新興国の通貨安が物語るもので、9月第3週世界中ふるいにかかる。中国の「一帯一路」構想も張り子の虎。対象となる世界全人口の3分の2、65ヵ国を巡るプロジェクトが大き過ぎるし、最大の恩恵を受けるのが自身の国有企業。しかも、実際にAIIBを通じて拠出される資金がこれまで約28兆円と聞いて「幻想」に間違いない。3日の抗日戦勝記念パレードを受けて、今月後半の米中首脳会談で手仕舞い売りが予想される。日経平均が節目の1万7586円を切って反発したため、10月にかけて1万5156円が目安。外れる公算もあり半分待機資金。来年2月2万2000を仮説にトンネルの出口が見えた。何が起きてもブレずに本気を出せば乗り越えられる。

7日の日経平均68円高。大引け1万7860円。TOPIX1445(+1)。東証一部の出来高23億8300万株、売買代金2兆3500億円。9月限が70円安で寄り110円高の1万7870円引け。10年債利回り0.365%変わらず。嵐の前の静けさだ。値上がり率上位を見ると、6月22日と7月1日に紹介した■■■■(****)、■■■■(****)、■■■■■(****)、■■■(****)、■■■■(****)、■■■■■■(****)など関係分。健闘している。■■■(****)は230円が目安。2度あることは3度ある。3度目の正直だ。■■■■(****)も240円がボトム。腹をくくるところだ。このほか、■■■■(****)NDS1956)、■■■■■■(****)から■■■■(****)、■■■■(****)など買い下がり。2015年9月第3週、100年に1度の戦いが始まる。(了凡)