落ち込み大半取り戻す
アスカ(7227)は2Q底入れ。3、4Q持ち直す見通し。6月29日に下方修正しあく抜けした。3・11震災に伴うもので、トヨタが6月10日、三菱自も同13日当初より大幅に繰り上げて生産再開を発表。
双方で計画を19億円(27%)下回った1、2Qの落ち込みを3、4Qないし来期1、2Q大半取り戻す見込みだ。問題は、待機需要一巡とみられる来期夏場以降。米欧や中国の景気減速に対し、国内も復興需要の顕在化に時間がかかるためで、自動車部品(2Q連結累計67%)をはじめ配電盤、ロボットシステムなど3、4Qの受注と実績が反転の決め手。生産性改善や節電対応のデータなど得意先の発注につながりそうだ。ロボットシステムを除き自動車部品、配電盤が前半営業赤字だけに後半正念場。その点、2月に就任した杉本社長(63)が手がかり。初代運の人で昨年から上昇運。逆境に強いため、今年の仕込みが来年以降生きるという。5月に設立し7月稼働予定の中国子会社(100%出資=ロボットシステムの設計・製作・販売)もその一環。社長が代表者であり同社の命運を握っている。
2Q連結累計は、21%減収、営業損失2800万円、経常利益2200万円、純損1400万円の折り返し。リーマンショックを吸収した矢先、震災に足場を洗われた。3Qはまだしも4Qから本格的な操業が見込まれる。三菱自の落ち込みが小さいのも幸いだ。11年11月期(連結)は、売上高162億円(12%減)、営業利益1億1000万円(68%減)、経常利益1億8000万円(63%減)、純益8000万円(69%減)に見直した。配当は期末3円の予定。設備投資5億円(前期3億4700万円)の計画。次期1、2Qが反転のめどと考えられる。13年(60周年)にかけて次世代の対応見どころ。今年、来年後世に残る。3Q発表(昨年9月28日)が注目されるところだ。