日銀の信頼揺らぐ FRBもゼロ金利解除の二の舞 (2015.09.16)
買い戻しで始まり一段高。正午過ぎ、日銀の政策現状維持が伝えられ先物売り。現物も裁定売りが出た。日銀の信頼が揺らいでいる。後場伸び悩み、3005(-3.52%)で引けた上海総合の影響。
自律反発にとどまった。18日、泰然自若と述べた。FOMCの結果がいち早く東京市場に織り込まれるためで、2000年8月11日政府の反対を押し切って日銀がゼロ金利を解除。結局失敗に終わり、元に戻した経緯によるもの。17日見送られ、12月15~16日のFOMCで利上げがもっともらしい。結論からいうと、FRBも日銀の二の舞。日本の失敗を繰り返すなといいながら日本の後追い。敢えていえば、今後新興国発の信用不安が予想されるだけに、たとえ1%でも利下げ余地をつくる程度。今のままでは打つ手がなくなる。受け売りだが、量的緩和では生産性を上げることができない。経済は生産性が上がらないと成長しない。にもかかわらず、雇用を拡大しようとすれば賃金が低下する。一方、同緩和が資産価格を押し上げ格差歴然。行き過ぎると米国や中国のように政治、社会の混乱につながる。最大のゆがみが新興国経済。経常収支の赤字を上回る資本の流入により成長率を押し上げてきたためだ。緩和縮小が資本流失を促し、通貨下落と金利上昇に跳ね返るしくみ。世界最大のリスクが中国。過剰供給と過剰債務、不況と金融危機に背中合わせ。その他の新興国も同じ流れにある。中国をはじめ製造業の供給力が異常に積み上がった。経産省によると、世界の粗鋼生産能力23億1000万トン。このうち6億5000万トン(28%)が過剰。中国製鋼材が元安もあって月1000万トンペースで世界に流れ出したという。15日、日銀が現行政策にこだわり「来年にかけて物価2%」と聞いてがっかりした。米金利先物市場によると、9月利上げの確率約25%。14日の空売り比率42.3%。直前までピーク更新が予想され、遅かれ早かれ日銀の二の舞。前日述べたファンダメンタルズ、バリューに収斂する。消去法で日本が残るというわけだ。しかし、シリアの難民がドイツに押し寄せたように、中国とロシアに見捨てられた北朝鮮も深刻。越年しても来年土壇場までいきそうだ。久々に底値買いの奥山さんから情報が届いた。平和不動産(8803)が前途を示唆。9月7日1194円で里帰りした。2013年4月30日2570円を高値に半値の水準。中長期断固買いという。
15日の日経平均60円高。大引け1万8026円。TOPIX1462(-0.17)。東証一部の出来高20億8000万株、売買代金2兆30000億円。12月限が150円高で寄り60円高の1万7880円引け。三角もち合いになっている。10年債利回り0.375%(+0.020%)。値上がり率上位を見ると、医学生物(4557・JQ)、■■■■■■(****)、■■■■■■(****)など関係分。前日持ち上げた■■■■■(****)が高い。■■■(****)も高値圏で頑強だ。■■■■(****)、NDS(1956)、■■■■■■(****)、■■■■(****)、■■■■■(****)などバリューの一角。■■■■■(****)、東邦鉛(5707)、■■■■■■(****)、■■■■■■■(****)、■■■■(****)など然り。来年2~3月2万2000円の仮説を打ち出した。9~10月が関門になる。(了凡)