個別のリターンに醍醐味 8月以降来年の銘柄が顔を出す (2015.08.03)
前週末小動き。膠着状態の中で好決算銘柄が個別に買われた。1日中国製造業・非製造業PMI発表、週明け4〜6月期決算発表。7日米雇用統計発表までいくと、8日から約1週間盆休み。例年、夏枯れが予想される。
6〜7月ギリシャと中国に振り回され、8〜9月後遺症が気になるところ。上海総合指数がバロメーターになった。7月31日、3663(-1.13%)の引け。連日金と原油先物に影響を与えており、日本の円安政策や景気回復、株高など制約要因とみられる。事実、総務省が同日発表した6月の家計消費支出2.0%減。2カ月振りマイナスになった。SMBC日興が4〜6月期GDPマイナス1%の見立て。7〜9月期なおさらで、日銀でなくても円安・インフレが生活を苦しめるだけで恩恵のないことを家計が気づき始めた。受け売りだが、資源バブルが崩壊すると一番得をするのが日本。国民全体が潤う構造になっていた。先進国で食料、エネルギー、金属資源など最も輸入依存度が高いためだ。ところが、一般企業や消費者にとって円安メリットなし。輸入価格が上がるだけ。しかも、日本が円安政策をとってから現地通貨ベースで輸出額が落ち込み、海外から買う力が後退した。ドル換算すると、80円をピークに現在の輸出額が約23%低下。輸出産業が円安でも増収(増益)にならないことがわかる。同様に、日経平均も2012年110から現在165ドルまでざっと50%上昇。当時8500円から2万円飛び台まで2.4倍のはずがこのありさま。いくら稼いでも目減りする構造になった。米国はGDPの3〜4割が金融取引といわれ、これまで金と原油先物を持ち上げた手数料が大半だけに、今後上海総合が二段下げに見舞われると懐に響く見通し。今秋、ちゃぶ台返しと伝えられるが、ギリシャ追い貸し、中国PKOのさなかに金先物1000ドル割れもガス抜きの一環。9月までやり繰りしても10、11月つかまりそうだ。7月31日の値上がり率上位を見ると、■■■■(****)、■■■(****)、■■■■(****)、■■■(****)、■■■■(****)、NDS(1956)、■■■■(****)など関係分。日経平均やTOPIXより個別のリターンに醍醐味がある。
7月31日の日経平均62円高。大引け2万0585円。TOPIX1659(+12)。東証一部の出来高25億7100万株、売買代金3兆円。9月限が50円安で寄り10円高の2万0570円引け。10年債利回り0.410%変わらず。7月陽線の日経平均に9日1万9115円の下ヒゲが8、9月の注意報。北京が2020冬季五輪を44対40でモノにした。値上がり率上位関係分のうち、■■■■(****)に見どころ。黄金分割245円が目安。取組が好転し8月6日の決算発表にかけてクライマックス。大商いが予想される。■■■■(****)も目先900円がミクロの倍返し。10倍返し1200円も考えられる。■■■■■(****)がいじらしい。人気離散というが、5日決算発表を手掛かりに出直り。今期急回復。設備投資24億円もパンチがある。すでに、アベノミクス限界。8月以降、来年の銘柄が逐一顔を出すはずだ。(了凡)