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企業レポート

見直される 澁谷工業   8月18日 (2010.08.18)

4期ぶり連結最高益更新

嵐突破し今期から成長戦略

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澁谷工業(6340)は様変わり。前期反転し今期二ケタ続伸。4期ぶり連結最高益更新の見通し。もち合い2年有余、800円どころが煮詰まってきた。前期の連結売上高563億円(35%増)、受注高567億円(25%増)ともに最高。今年1月EB(電子線)システム森本工場建設着手、8月に大証2部ファブリカトヤマを完全子会社化、タイ・上海に拠点をつくり海外展開を強化するなど攻勢が目立っている。リーマンショックを受けた09年6月期、連結純損16億円計上しあく抜け。前期BS戦略(嵐突破作戦)を解除し、今期から成長戦略に切り替えた。パッケージングシステムは海外シフト。中国はじめ新興国の低価格ニーズを満たすため、機能・性能を確保して徹底的にコストダウン。メカトロシステムも半導体製造装置の海外拡販、リチウムイオン電池の生産設備など技術革新に対応した新製品開発に意欲。受注拡大が手がかりになっている。

11年6月期(連結)は、売上高630億円(12%増)、営業利益26億5000万円(34%増)、経常利益同(30%増)、純益16億5000万円(45%増)の見通し。配当は10円(中間5円)を据え置く予定。前期受注高のうち、食品用プラント213億円(35%増)、薬品・化粧品用プラント100億円(33%増)、メカトロシステム139億円(55%増)がポイント。130億円に倍増した海外売上高(構成比23%)の伸びも見どころ。11年3月5日(創業80年)にかけて2度目の事業確立期にさしかかる。夏場から社運上昇、来年もいいだけに、前期赤字だった1Q発表(昨年11月6日)あたりで見直される。リーマンショックを吸収し逞しくなった。

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