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企業レポート

後半見もの シロキ   5月9日 (2011.05.09)

踊り場迎え一皮むける

本格操業に向けあらゆる対応

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シロキ工業(7243)は踊り場。リーマンショックをこなし東日本大震災に直面。もう一皮むけそうだ。前期連結最高益を計上し事業再構築にめど。同震災の影響が取引先1社にとどまり、本格操業に向けてあらゆる対応を練っているためだ。前期に被災後操業停止期間中の固定費5億8100万円計上したが、今期1~2Q50%操業、3~4Q150%といわれ、国内外自動車の待機需要を見越したもの。問題は全て供給側にある。大筋で前半の落ち込みを後半取り戻すとみられ、予想困難といわれる今期も高水準。むしろ、待機需要一巡後の反動が気がかり。「予想がつかない」(伊地知社長)という。しかし、06年(60周年)から5年がかり体質改善急ピッチ。前期連結実質無借金になったほか、代行返上益74億円を原資に特損34億円計上し負の資産を一掃。BS、PLも黒光りしてきた。引き続きコスト競争力強化、製品別・海外戦略に傾注。単体の売上高700億円(前期869億円)で利益を出す体質にする一方、北米とアジアを結び連結売上高1300億円(前期海外26%)レベルのサプライヤーに脱皮。小型・軽量化を巡る新パワーシートや新軽量ドアサッシ採用など技術面の裏づけも手がかりだ。4月6日発表したトヨタ20.01%(筆頭株主)、東急13.24span>、アイシン12.80%の主要株主異動。はためにも合理的なもので、東急傘下になった1964年以来47年ぶりのこと。トヨタの持分法適用になり、今、来期一皮むけずに収まらない。

11年3月期(連結)は、5%増収、営業利益2.3倍、経常利益2.5倍、純益2.6倍。震災で計画より減収だが、営業以下最高益。5期ぶり5円配当(期末3円)に戻した。12年3月期(連結)は、取引先も出ていないし見通し立たず。1Q(前期8月5日)ないし2Q発表(同11日4日)で概ねわかる。社運を調べると、今年絶好調。06年(60周年)を節目に事業再構築の成果が表面化。後半から見ものだ。現在250円どころだが、3~4Q大幅な水準訂正が見込まれる。

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