証券ビュー

アンコール伊勢町

Xデ―に備え行動開始 投資に必要な情報日本に入らず (2011.09.22)

薄商いの中、半端なもみ合い。小動きにとどまった。8月に外資が売り越し、9月に入っても持ち高調整。底入れ感が出ないためだ。前場中ごろ東京で円ドル76円12銭をつけ、8月11日の76円30銭を抜いた円高も響いた。21日FOMC声明の追加緩和措置を見越したもの。最後の円高とみられピッチが速い。今週に入りギリシャ支援持ち越し、イタリア国債格下げ、英ポンド最安値(09年1月23日118円78銭)接近など欧州信用不安で持ち切り。国内では報道されないが、「ジャパン・プロブレム」も懸念材料になっている。今年5月、米国下院の外交委員会で「ジャパンリスク」が採り上げられ、そこに日本の大使が呼ばれた。米国議会は、日本国債がいつ暴落するか。その時米国はどう対応するか検討している。財務省によると、日本の政府債務は2010年度末924兆円。OECDの推計で11年にもGDP200%を突破し、震災復興費用を加味すると235%になるという。歳出が歳入の倍以上あることを重く受け止め、予想以上の復興支出も気になるという。つまり、海外では日本の財政破綻も大きな懸念材料というわけだ。財政規律を失っているのに平然としているのが不気味という。要するに、21日述べた世界の政府債務計GDP800%に対し、これから起きるデフォルトがきっかけになって通貨の崩壊をもたらす。市場はXデ―に備え始めたとみられる。こうなると、狼少年そのもの。相場は待ちの一手になる。そこでXデ―後を考えると、エネルギーと食糧自給が第一。残ったのは金(ゴールド)の価値のみ。できるだけ消費地か自宅近くで発電、変電、送電が始まるという。超小型発電機、太陽電池パネル、バイオマス・ボイラーなど次のエネルギー源として注目される。ちなみに、ハイブリッド車。いかにも省エネカーの代表格に見えるが、モーターとガソリンを使って複雑な車の製造工程に投入・ロスするエネルギーの方が、実際に走ることで達成されるエネルギー抑制より大きい。EVの製造工程が余りにシンプルで明らかという。最後に残るのは現物資産だが、次の次を考えることも必要になってきた。サウジの格言をひとつ紹介する。私の父はラクダに乗っていた。私は車を運転している。息子は自家用ジェットを持つだろう。そして、孫はまたラクダに乗る。
日経平均は19円高。後場若干持ち直し8741円の引け。出来高14億4200万株、売買代金9500億円。小反発にとどまった。■■■(****)は1363円で引け堅調。20日紹介した■■■■(****)が496円としっかり。■■■■(****)も379円と小甘い程度。■■■(****)12万4800円、■■■■(****)257円は出番待ち。大半小動きにとどまり、これといったものが見当たらない。もともと日本人は金融や経済に弱いといわれ、物理や化学に比較的強い。国際金融は高度な数学とコンピュータシステムを組み合わせたものだが、日本人には馴染まないようだ。情報量も比較にならない。日本のファンドマネージャーにとって、投資に必要な情報が日本に全く入ってこないという。金融庁の規制によるところが大きい。かなりの日本人がXデ―に備え行動を開始した模様。世界的な信用不安、日本国債のデフォルト問題、資産防衛のため海外逃避など一般の日本人にほとんど知られていない。世界と日本の情報ギャップを埋めたいものだ。(了凡)