証券ビュー

企業レポート

脱皮しきり CKD 6月23日 (2015.06.22)

グローバル化足固め 

リーマン前のピーク更新を視野

企業HPご案内   前回の企業レポート

CKD(6407)は続伸。ピーク更新を目指し足固め。グローバル化を盛り込んだ中期計画(3年)の仕上げに入った。リーマン後、復活を決意した新中期計画が東日本大震災、欧州金融危機、円高デフレなどで未達。しかし、成長市場向け商品強化、海外・国内拠点整備、新事業の育成など前期から尻上がり。逐一射程圏にとらえ今期計画を実現する見通し。このため、次期中期計画でリーマン前の連結売上高1042億円、営業利益129億円(07年3月期)が視野に入りそうだ。前回述べた東京エレクトロンとアプライド統合が結局ご破算。4~6月期半導体製造装置の受注一服も事実だが、7~9月期パソコンやスマホに代わり新型半導体向け装置が伸びる見通し。それに、現在50%強から2020年80%超えを見込む国のジェネリック後押しを受け、業界断トツのブリスタ(薬品包装機)が活況。昨年12月、20年振りのリニューアルで省エネ・省資源に取り組んだ食品包装機「エコブリスタ」も受けている。一方、中国で2013年10月立ち上げた新工場がしばしば困難を乗り超え収益に貢献。このほか、韓国、ベトナム、インドネシア、インド。さらに、今夏稼働を見込むメキシコの販売会社も海外拠点整備の一環。最高になった前期の連結海外売上高230億円(35.3%増)に対し、依然ライバルに先手を取られやり切れていないという。目下、ざっと中国40%、アジア45%、その他15%の構成。今後、欧米でも実績をつくるのが課題。他方、本社をはじめ四日市、春日井、犬山など国内のマザー工場化急ピッチ。今期は本社の自動機械棟20億円を目玉に69億円(前期55億円)の計画。次期も50億円レベルで続行。2013年(70周年)を節目に脱皮しきりだ。直近、政府が6月の月例報告で設備投資を半年振りに上方修正したのが明るい材料。海外で人件費の高騰から省力・省資源化ニーズが高まり、需要のあるところで適地生産が進むのも道理。中国の場合、シリンダや空圧バルブ、流体制御弁など機器のほか薬品包装機、はんだ印刷検査機など自動機械装置の生産も開始した。2013年4月に稼働した同社OB技術者約60人規模のトータルソリューションサービスが新事業の走り。循環型経済に保守、メンテナンスも不可欠で順調にきている。

2016年3月期(連結)は、売上高880億円(5.5%増)、営業利益90億円(7.6%増)、経常利益同(3.0%増)、純利益63億円(4.8%増)の見通し。配当性向25%を基準に連続増配し、26円配当(中間13円)の予定。せり上がってきた。来年から上昇運。梶本社長(58)も同運でグローバル化の足固めに打ってつけ。同様に、トヨタ(7203)や東京エレクトロン(8035)を見ると、得意先の運気も強い。このため、3期182億円の設備投資、同86億円の研究開発投資が生きてくる。市場では、リーマン後昨年1月に半値戻し。いち早く全値戻し(2085円)に入った。

>>購読ご案内