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企業レポート

今、来期反転 NDS 6月9日 (2015.06.08)

 次世代の可能性探る 

ICTソリューション事業リード

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NDS(1956) は出番待ち。主力の総合エンジニアリング、ICT(情報通信技術)ソリューション、住宅不動産事業も転機。今、来期反転が見込まれる。

既存事業再構築、新規事業拡大によるもので、東京五輪、リニア開業、名古屋駅スーパーターミナル構想など手掛かり。5日決まった来年の「伊勢志摩サミット」も支援材料。回りまわって相当な受注が予想される。これまで60年、3大都市圏や全国各地の実績が相次ぐイベントにより次世代版に切り替わる印象。ちなみに、今期の連結受注高741億円(0.2%増)の見通し。総合エンジニアリング553億円(2.1%減)に対し、ICTソリューション176億円(8.3%増)が頭一つリード。総合エンジニアリングではNTT向け設備保守業務が二ケタの高い伸び。前期34億円(25.9%増)に続伸し50億円が視野に入った。なるほど、端境期そのものだ。今年4月、NTT民営化30周年。これまで挑戦者として海外ビジネス拡大、ドコモ新料金、光コラボレーション。さらに、2020年地方創生に向けて新たなビジネスモデル創出を打ち出しているが、国内ネットワーク事業の効率化やコスト削減など課題山積。年初来、期待先行の株高とみられる。一方、同社の場合、昨年1月オープンした本社1階のショールームが次世代の窓口。前回幾つか紹介したが、今回カメラ・ソリューション、夢のTVシステム、T5蛍光灯が目玉。マニアックなモバイルが成功すると影響が大きい。これまでにない動線解析も行政や物流改善に有効で、刻一刻現場の変化に対応するものだ。連結受注高854億円(2012年3月期)をピークに2期連続減収減益になったが、今、来期増収になると流れが変わる。仕込みにもよるが70周年の助走。伊藤社長(62)の運勢が同社、NTTと同じ。来年再び上昇運だけに今年が肝腎。1Q眠っているように見えるが、2Q以降年度末にかけて上振れも考えられる。
2016年3月期(連結)は、売上高740億円(1.5%増)、営業利益22億円(11.8%減)、経常利益25億円(11.1%減)、純利益14億円(19.8%減)の見通し。配当10円(中間5円)を据え置く予定。足もと前期ほど落ち込んでいない。4月24日修正発表したように、ICTソリューション事業の拡大により採算改善が見込まれる。クラウドサービス、地方再生に向けたICT推進、半導体製造装置保守等が主力。このほか、NTTグループの光アクセスサービスの提供を受けた事業者が自社サービスと組み合わせた光コラボレーション、モバイル通信会社から無線通信回線の提供を受け自社ブランドとしてサービスを提供する仮想移動電気通信サービス(MVNO)も有力。次世代の可能性を探っている。期待先行で上げたNTT(9432)、ドコモ(9437)を追い上げる場面がやってきそうだ。

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