下げの第2波持ち越し 10、11月まで追っ掛けてくる (2011.09.16)
高寄り後もみ合い。ちゃぶついたまま。米欧に追随しぶれ始めた。9月は配当落ち。外資は月末にかけて日経平均8500円を意識している。8月から下げの第2波を持ち越し時間稼ぎ。日本時間15日未明のギリシャ、ドイツ、フランス首脳電話会談もこの一環。誰が見てもデフォルト寸前のギリシャに対し「将来もユーロ圏にいると確信している」旨の共同声明。一時100ドル余下げたNYダウが140ドル高の引け。彼らはイベントをネタに相場を煽り、その都度鞘を抜いている印象。おかしな相場である。世銀総裁が14日ワシントンで「早く行動しないと痛みが増すだけ」と講演し一味の本音を代弁。そちこち又貸し、追い貸しに明け暮れている模様。これに対し、日本で機能しているのは、しばしば持ち上げる日銀だけ。首相はじめ財務・経済財政・経産相もマーケットのことがわからない。われわれは、せめてギリシャ処理を念頭に進むところ。15日述べた日経平均8227円割れ、円ドル75円台、円ユーロ100円など底入れしても底が抜ける場面がくる。■■(****)でいえば、3月17日715円を安値に同23日1175円まで戻し、4月6日292円に暴落した経過が参考になる。大手生保や銀行、東京都のほか個人レベルでも全国各地の資産家が相当な玉を保有しており、震災直前から半年で時価わずか16%。おまけに無配転落。存続の有無もはっきりしない。■■■■■(****)が8月22日110円、野村HD(8604)も9月12日285円で底入れしながら戻りの鈍い理由がわかろうというもの。16、17日米財務長官同席のEU財務相理事会も時間稼ぎ。昨年決めたギリシャ1次支援のうち6本目の8400億円が9月中に入らないとアウト。外資は目一杯持ち上げた矢先、片っ端から売ってくる。米国もじっとしていられない。前週大統領が打ち出した34兆円の景気・雇用対策は、これに見合う増税法案が財源といわれ与野党対立。10年前ITバブルの崩壊に対し、9・11を境にテロとの戦争で息を吹き返した経緯から、今回イスラエルとパレスチナの旧国境線を巡り「中東戦争」が起きるとの情報もある。下げの第2波が今週1日、来週3日ないとすれば、その後10、11月まで追っ掛けてくる。
日経平均は150円高。買い戻しと戻り待ちの売りが交錯したまま8668円の引け。売り買いともに擦り切れてきた。出来高16株8600万株、売買代金1兆円。依然として ■■■■■(****)と■■■■(****)が一本釣りの対象。願わくば待機資金をつくりたいところだ。今は坦々と持ち場、持ち場で最善を尽くすのみ。危機には、そのうち何とかなるという根拠なき楽観が必要だそうだ。日本の場合、震災と原発事故を受けて福島の復活が第一歩。首相も所信表明で同等の趣旨を述べている。現在の政権は中継ぎだが、底入れしても底割れする株安が先行。これまで平時から有事対応をやむなくされる。2~3年後、信長か龍馬のような新しいリーダーが現れ、懸案だった平成の大改革が動き出すという情報もある。ところで、■■(****)が249円の高値引け。震災、原発事故関連の最右翼。■■(****)、■■■■(****)と並び大相場説がくすぶっている。■■■(****)は1200円の引け。平時でこの強さに魅力。有事になると味が出る。日本の復活プロジェクトは福島から。米国が9・11なら日本は3・11にスタートしている。時がくるのを待て。(了凡)