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企業レポート

一皮むけた印象 東洋電機   2月21日 (2011.02.21)

3期ぶり連結増収増益

本物かどうか次期が関門

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東洋電機(6655)は復調。3期ぶり連結増収増益。2Qからバランスがよくなった。緩慢とはいえ設備投資の回復を受けたもので、主力の国内監視制御装置(3Q連結累計12%増収)がリード。4Q需要期入りとあって3月書き入れ時だ。直近2期、リーマンショックを吸収し黒字を確保。8円配当を据え置いただけに一皮むけた印象。しかし、厳しい情勢に変わりなく、本物かどうか次期が関門とみられる。回復とは元に戻ることで、そこそこのレベル。新たに付加価値を生まないと次世代対応が困難になる。その点、エレベータ用センサや半導体関連向け空間光伝送装置中心に得意分野が先行し、4Q踊り場から抜け出す構え。3月8~11日(金)、東京ビッグサイト「セキュリティショー2011」に出展する。昨年9月2日述べたように、07年(60周年)を節目に次世代の仕込み。10、11年調整運といわれる。つまり、12年から上昇運。準備期間1年を切っているわけだ。

11年3月期(連結)は、売上高82億800万円(16%増)、営業利益3億2900万円(3.9倍)、経常利益3億500万円(2.8倍)、純益1億5900万円(5.6倍)と当初通り。設備投資1億4500万円(前期1億6100万円)の予定。海外売上高が1割を占め、中国、韓国、タイなど設備投資のうねりに見どころ。いずれアジアで基盤インフラ、汎用品を巡る投資ブームが予想される。今年の社運は油断禁物。チャンスがくるまでじっと我慢。秋以降乱気流が収まるという。1月31日291円を戻り高値に、2月10日以降3Q発表にも出来申さず。本決算発表(前期5月11日)が新たな手がかりになりそうだ。

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