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企業レポート

最高益に意欲 焼津水産   7月23日 (2010.07.23)

次世代の製品がヒット

食品業界で出色の300億円

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焼津水産化学工業(2812)は続伸。今期、11年ぶり最高益更新に意欲。3年後、連結売上高300億円(前期218億円)を掲げ飛び出した。1Q発表は8月5日の予定。前期様変わりになった業績好転を受けたもので、本格販売10年、国内トップシェアN-アセチルグルコサミンの市場拡大、海外展開、CVD(連続真空乾燥装置)能力倍増に伴う2号機稼働、さらにYSKブランド育成など従来の中期計画と一線を画した内容。国内のデフレギャップ25兆円、リーマンショックの調整が尾を引く中、成熟した食品業界にとって出色の存在。1Q上振れとなれば、09年10月高値1230円をとらえそうだ。

3月25日近況を述べたが、09年50周年を迎え、主力の調味料、機能食品、水産物、その他事業も一皮むけた。国内外、川上・川下あげて次世代入り。たとえば、N-アセチルグルコサミン。成分特許が切れて普及段階。海洋性コラーゲンもそうだ。それに、機能実証試験で抗酸化力のほか尿酸値低下も突き止めたアンセリン。改正薬事法の厳しい規定を条件に普及段階。将来グルコサミン、コラーゲンをしのぐといわれる大物である。10、11年上昇運だけに、実績次第で評価が一変しそうだ。

前期(連結)は、9%増収、67%営業増益、59%経常増益、80%増益。計画を大幅に上回った。昨年10月30日の上方修正によるもので、乾燥技術をいかした調味料新製品シリーズがヒット。子会社の新規開拓も増収に寄与する一方、原材料や燃料の反動安、一連のコストダウンも採算の改善につながった。

11年3月期(連結)は、売上高230億円(5%増)、営業利益18億3000万円(7%増)、経常利益19億5000万円(同)、純益11億5500万円(4%増)の見通し。配当は22円(中間10円)を据え置く予定。10年スパンで見ると、09年の50周年を最大の節目に次世代の動乱期。10、11年の実績にかかっている。

 

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