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企業レポート

前期と逆の展開 焼津水産   2月8日 (2011.02.08)

社長交代巻き返しはかる

切り札のアンセリン量産化

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焼津水産化学工業(2812)は2Qブレーキ。急伸した前期と逆の展開。3Q持ち直し4Q追い込みに入った。1Q堅調だったが、2Q猛暑、受注減、価格競争、一部不採品整理、さらに償却負担増など昨年10月29日下方修正。前期調味料が復活する一方、子会社の寄与から一昨年10月30日上方修正しただけに反動とも受け取れる。昨年11月5日代表取締役の坂井社長は取締役会長、同山本専務(61)が代表取締役社長に就任。立ち上げたばかりの新中期計画を続行。巻き返しをはかる。昨年7月23日述べたように、09年50周年を迎え次世代のステップ。海洋性のN-アセチルグルコサミンやコラーゲン、海外展開、CVD(連続真空乾燥装置)、切り札といわれるアンセリン投入など手がかり豊富。ことに、アンセリンは尿酸値と痛風の因果関係を突き止め、高純度に精製する技術を確立し量産化に乗り出した。N-アセチルグルコサミン、コラーゲンの市場を上回るとみられ、第2ステージで連結売上高300億円(13年3月期)を掲げた新中期計画のダークホース。技術革新にマーケットが追いついていない

4日発表した3Q連結累計は、2%増収、42%営業減益、同経常減益、53%減益。前期8%増収、88%営業増益だけに、リーマンショックをかぶった2年前の水準。驚くにあたらない。11年3月期(連結)は、売上高216億8000万円(1%減)、営業利益10億4500万円(38%減)、経常利益10億8000万円(40%減)、純益5億3500万円(51%減)の見通し。10月29日の修正予想通りだ。配当は22円(期末12円)を据え置く予定。10、11年上昇運だが、乱気流に注意という。大連の子会社が上海事務所を開設。情報収集に入ったほか、通販子会社UMIウェルネスが「ブルーベリー」を発売し意欲的。次期は調味料、機能食品ともに失地回復が見込まれる。昨年11月下方修正を受けて785円の安値をつけ8年ぶり出直し。今年は前半が見どころになりそうだ。

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