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企業レポート

今、来期にかかる  ゲオ  12月24日 (2014.12.22)

2015年大きな変化 

4Q追い込み来期連結増益目指す

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ゲオHD(2681)は反転待ち。今、来期にかかっている。1Qをボトムに2Q戻し、3Q需要期を迎え悪くない。4Q追い込み来期連結増益を目指す。連結売上高が2Q累計最高に対し、52%営業減益(1Q95%営業減益)の折り返し。それでも計画を上回った。メディア系リユースで中古モバイルを多くの店舗に投入し6.8%増収になったほか、リユース系リユースでも新規出店が寄与し12.8%増収。さらに、新品も21.7%増収になった。これにひきかえ、主力のレンタルが7月「アナと雪の女王」で最高の貸し出しを記録しながら1.7%減収。粗利も59.2%(前年60.8%)に落ち込み収益の足を引っ張った。もっとも、以前から準備していたこともあり10月に全12話ミニシリーズとして復活した「24リブ・アナザ―・デイ」の3ヵ月先行独占レンタルの権利を取得。12月3日から来年3月3日まで全国1300店舗のゲオショップとゲオ宅配サービスでレンタル実施。設立25周年と銘打って「24」シリーズ最新作と海外ドラマ全体を刺激する過去最大のプロモーションに踏み切った。3月4日、DVD&ブルーレイが発売される見込み。12月9日、「24」のクロエ役で米女優メアリー・リン・ライスカブが7年ぶりに来日。主人公ジャック日本版声優と掛け合いを披露した。レンタルの場合、大手2社でシェア80%。マーケット育成が先決である。スマホ普及に伴うネット販売シフトに対し、1600万人の会員データに基づく「ゲオアプリ」が9月にダウンロード300万(当初目標)を突破。10月以降、「リユースアプリ」と「リユースオンラインサイト」全国135店で併売を実現。グループのネットワーク戦略が始動した。長崎県五島列島の福江店を一例に、地域一番店を目指す店舗統廃合も急ピッチ。適地出店とスクラップ加速を促すもので、メディア系店舗の質的転換とリユース系店舗の積極出店が目立つ。メディア店舗取扱いの商材を導入する一方、現行セカンドストリート店舗のコンセプトを引き継いだ大型店が千葉(2)、埼玉県、北海道に次ぎ12月12日名古屋みなと店オープン。地元でも予想以上の手ごたえという。このため、2013年11月スマホ向け「ゲオアプリ」をリリースして1年有余、100万単位のユーザーを基盤とする媒体価値を作品レビュー等促進によりどうヒットに跳ね返るか見どころ。オムニチャンネル2年目の課題になった。

2015年3月期(連結)は、売上高2700億円(2.9%増)、営業利益65億円(29.3%減)、経常利益70億円(25.1%減)、純益44億円(15.5%増)と従来通り。配当32円(期末16円)の予定。ネット販売が店舗を侵食しているのは事実で、スマホが2017年末7割(13年度4割)、コンテンツを含むネット消費も18年度にかけて8割増えるといわれる。このため、レンタル再構築をはじめ組織改革、人材投資、新規事業獲得など今、来期次第。反転が見込まれるだけに肝腎なところだ。社運を見ると、2015年に大きな変化。16、17年上昇運。遠藤社長(36)が絶好調で先手必勝の印象。トップをはじめ従業員の平均年齢(39)が若いだけに乗り切れる。直近の連結純資産607億円に対し時価総額525億円。反転すると抜いてくる。

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