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企業レポート

事業再構築 ゲオ   8月11日 (2010.08.11)

中古衣料にエネルギー

コンテンツ配信の材料待ち

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ゲオ(2681)は踊り場。前期連結最高益を計上し一進一退。もみ合いが続いている。峠を越した既存事業と新規事業立ち上げを巡るもので、市場を二分するライバルCCCも似たような状態。双方、事業再構築が始まった。同社の場合、主力のDVD・CDレンタル、ゲームソフト販売に対し、セカンドストリート(06年フォー・ユー)完全子会社化、子会社エイシス吸収合併が布石。新たに中古衣料、コンテンツ配信事業に活路を見出した。1月1日、沢田会長・森原社長新体制によるもの。懸案だったネット配信普及に備えるためで、直営日本一の見直し本格化。16年(創業30年)にかけて事業確立期にさしかかる。ちなみに、古着取扱店舗は1Q連結389(前期末333)になった。これまでビデオからDVD転換一巡、タイトル不足、雇用・消費低迷など頭打ちになったメディア事業の売り場を賑やかにしている。コンテンツ配信はVOD(ビデオ・オン・デマンド)の対抗措置。手を打ったのは事実で、今、来期コンテンツ開発がポイント。中古衣料と一線を画した魅力がある。

1Q連結は、0.5%減収、36%営業減益、28%経常減益、純損9億9500万円(資産除去債務適用16億円)と足踏み状態。CCCも18%減収、25%営業減益と苦戦。販促キャンペーン、各種コスト見直しにかかわらず厳しい。国内の需給ギャップ25兆円といわれる中で、購買力が細くなっているためだ。会員数1209万人。メディア取扱店舗1000(前期末978)より古着取扱店舗にエネルギーを感じる。

11年3月期(連結)は、売上高2520億円(4%増)、営業利益135億円(1%増)、経常利益132億円(5%減)、純益70億円(3%増)の見通し。100円増配し2800円配当(中間1400円)の予定。1Q連結、直営の既存店99.8%(前期95%)に回復。中古衣料と総合リサイクルが売り上げを伸ばす見込み。市場はコンテンツ配信の材料待ち。もみ合いが続きそうだ。

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