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企業レポート

31日2Q発表  大宝運輸  10月28日 (2014.10.27)

前期底入れ反転半ば  統合した名南支店がリード

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大宝運輸(9040)は反転半ば。徐々にバランスを取り戻した。運賃・料金値戻しによるもので推定計画の半分。このため、前期底入れしたが1、2Q小康状態。現在横ばいとみられ3、4Q予断を許さない。来期も荷主の事情から流動的という。前期数量増にひきかえ乗務員不足、燃料費高騰、車両代替・支店統合費用など設立来初の経常赤字に転落。僅か1400万円とはいえ、全社講習会で「今の自分たちの考え方とやり方では世の中の変化に対応できないことを素直に認めることが重要」との声が印象的。雨のため、1年持ち越した第37回大宝運動会(10月19日)で実行委員長が、何のため誰のためにやっているのかこう答えた。業務・業種の枠にとらわれず組織運営を実践的に学び、互いのコミュニケーションを高めるため訓練の場と教えていただいています。結果、西春支店が優勝し小振りな岡崎、四日市支店が2、3位につけた。前回述べた第30回大宝文化祭(3月9日)では「運営・各支店の出し物でもあれだけのものをつくりあげる力を持っている」と評価する声。むしろ、国内メーカーや同物流子会社、卸、商社、小売りなど大口荷主が対応できず皺寄せとも受け取れる。同社の場合、従業員の質で業界屈指だが、支店別にこだわり顧客第一のソリューション活動が十分でないとの声もある。同業のハマキョウ(9037)やトランコム(9058)が成功しているように見えるが、兵站が伸び切ると人材次第。そのレベルによって優良顧客も入れ替わる。事実、昨年11月統合した名南支店が反転をリード。1月統合の新春日井支店がこれに次ぐ存在。50~60人規模が合理的といわれ、限界まで機械処理との兼ね合いも焦点。前期後半、赤字のトロッコが次々坂を転げ落ちるような悪夢だったという。全日本トラック協会によると、業界の4~6月期DIマイナス30.8(前回プラス14.2)に対し7~9月期マイナス33.6の見通し。いつの間にか、持ち上がったのが中長期プラン。物流の本質に迫るもので、主要取引先と共存できる次世代のビジネスモデルを模索している。幸い来年から上昇運入り。小笠原社長(46)もプラス方向に大きなうねり。今、来期転機を迎えそうだ。

2015年3月期(非連結)は、売上高92億円(0.2%増)、営業利益1億円、経常利益同、純益5000万円の見通し。配当10円(中間5円)を据え置く予定。設備投資1億5000万円(前期2億5900万円)の計画。31日、2Q発表の見込み。旧黒川支店の跡地約400坪に単年度で借り手がついたそうだ。直近、乗務員1割足りず。反転に結集している。来年の上昇運。物事をポジティブ、慎重に進めると追い風が吹くという。

 

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