営業利益率11.86% 矢作建設 1月14日 (2011.01.14)
裾野拡大し差別化戦略
09年節目に大きな山見える
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矢作建設工業(1870)は堅調。リーマンショックから受注、完工が伸び悩む中で予想利益を確保。年度末の追い込みに入った。昨年11月4日に通期の連結売上高を60億円下方修正。次期も厳しいとみられるためで、代名詞になったピタコラム事業、分譲マンション、ウッドピタ、ゴルフ場コース管理事業など裾野拡大。徹底した「デザインC」(施主の理念実現にプロとして貢献すること)による差別化戦略が目玉になっている。しかし、受注ずれ込みや着工遅れなど国内のデフレギャップ15兆円。社運は昨年に続き今年も調整運という。事実、ピタコラムの連結受注高が当初300億円から通期270億円(17%増)、分譲マンション販売は契約ベース240戸から225戸(33%減)、ゴルフ場管理コースも37から25(47%増)に落ち込む見通し。ウッドピタは前期150件。売上高2億5000万円(営業損失5億9000万円)の実績。08年名大と共同開発したもので、潜在需要約1000万戸。自治体の助成金対象になり10年スパンの成長商品。2Q連結累計3倍増というが、需要顕在化に時間。中部、関東、関西のほか東北、四国など代理店拡大、分割払い導入など仕込みの段階。今年は円高一服、日経平均の割安修正が支援材料になりそうだ。いずれにしても、3Q発表(前期2月2日)が注目される。
2Q連結累計は、20%減収、6%営業減益、同経常減益、2%減益の折り返し。1Qどうなるかと思ったが、売上高を除き計画を上回っている。営業利益率11.86306F見上げたもの。有利子負債もネットで154億円(前期末221億円)と30%減った。11年3月期(連結)は、売上高660億円(14%減)、営業利益43億7000万円(16%減)、経常利益37億円(17%減)、純益19億円(5%減)に見直した。利益は計画通り。配当は14円(期末7円)を据え置く予定。パンウォール・フィルウォール(切土・盛土補強土壁工法)や土壌環境、エコ改修、クールベーブ(保水性舗装技術)、名鉄の土木・軌道工事など展開材料。09年(創立60年)を節目に一皮むけた。19年(同70年)にかけて大きな山が見える。昨年11月445円の安値をつけたが500円どころが固まってきた。12日、新ブランド「CUE(キュー)」を掲げ中古マンション再生事業参入を発表している。