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企業レポート

新体制フル稼働  セリア  9月10日 (2014.09.09)

1Q区間新でスタート 

3大都市圏はじめ出店余地大きい

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セリア(2782・JQ)は続伸。1Q区間新でスタート。駆け込みの反動をこなした。直営既存店102.5%、同出店29(退店7)によるもので、2Qも前年を上回る推移。河合社長(47)中心に新体制がフル稼働している。5月に副所長(エリアマネージャー)を従来11人から倍増したのが印象的。出店オファーにこたえる上で店舗管理体制(1人当たり50店舗)を強化。3大都市圏はじめ出店余地が大きいだけにピッチが上がりそうだ。直営既存店の売上高を見ると、3月113.7%に対し4月102.1%(前年99.5%)が光る。消費税引き上げを吸収し「妖怪ウォッチ」や「ディズニ―」などキャラクター商品、インテリア、キッチン用品等売れ筋が伸びているためだ。リアルタイムに伝えられるPOSデータを独自に分析。市場ニーズにマッチした新商品を導入。仮説と検証に追われている。日用雑貨のデザイン強化、商品の企画・スペック等のコントロールも重点施策。延べ2万点の取扱商品を毎月400~600点入れ替え、さらに100点絞り込むのが特徴。基本的に27年続いた前社長当時と変わらない。変わったのが国内外の客観情勢。格差や代替わり、ドッグイヤーの時代といわれ過渡期そのもの。地域特有の事情もある。学研とコラボで取り組んだレシビ素材。小学生の夏休み自由研究も一例。教育の一環で回り出すのに4年かかったという。マーケットが飽和・過飽和になると成功体験が通用しない。前社長は、経験より臨機応変に対応できる感性が大事との趣旨で餞のことばを残し潔く身を引いた。カネはいらない。株を全部持って行けともいった。これ以上ない。1Qに新社長の決意がうかがえ2、3Qよし。4Q厳しいという。目下、「誰でも、できる」業務効率化に傾注。2016年3月期を目安に出店ペース200にアップ。均一価格と高品質、安心・安全でも日本一を目指す。何しろ、地元大垣市(人口16万人)4、名古屋市(同227万人)に20、東京都(同1337万人)さえ50店舗に過ぎない。1店舗商圏2万人といわれ、3大都市圏だけで1000以上出店できる勘定。スーパー12兆円、コンビニ10兆円にひきかえ、せいぜい6000億円といわれる市場規模拡大も手掛かり。1987年ダイソーを口火に100円ショップが誕生し30年足らず。同社の歴史と重なり、2017年(設立30年)にかけて伸び盛り。今年から上昇運入りで縁起もいい。

2015年3月期(非連結)は、売上高1190億円(9%増)、営業利益103億円(1%増)、経常利益同(同)、純益65億円(5%増)と慎重な見通し。さらに5円増配し期末一本で25円配当の予定。設備投資41億円(前期37億円)の計画。前期末1173店舗(FC83)になり、出店110(退店30)の見込み。直営既存店99.7%(上期100.8%、下期98.7%)が前提。前回富士山(3776m)を越え、エベレスト(8844m)挑戦と述べたが、今回キリマンジャロ(5895m)に自重。次のステップは副所長22人の活躍が決め手になる。10月31日に2Q発表の予定だ。

 

 

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