いつの間にかインフレ トレンド転換は日銀の介入から (2011.08.29)
26日FRB議長講演。追加緩和なし。糊代を残す程度と述べた。米欧や中国、日本でも持ち高調整しきり。消去法で逃避先を決め、現金を確保する動き。これまで最強の円と金先物が調整に入り、海外でも手詰まりという。このため、日経平均はCMEに鞘寄せした後一進一退。小甘いものが多い。7月踊り場、8月調整入りのコース。手がかりは26日議長講演、9月2日米雇用統計発表の二段構え。下げの第2波が完成すると、まさかのトレンドに方向感が生まれる。8月に入りヘッジファンドが■■■(****)や■■(****)、■■■■■(****)など優良株を売り叩いたのがシグナル。今回、ソロスのファンド運用打ち切りを受けたもので、経験則から相場の転機になることが多い。その点、25日伝えられたバフェットのバンカメ買い50億ドルが悩ましい。今は当たりでも外れの感触。現在の円高、デフレ、株安など陰の極が半年後トレンド転換。円安、インフレ、株高が予想されるためだ。たとえば、日銀の円売りとETF介入。目立たないが逐一実施しており、不胎化だけに事実上の追加緩和。半年もすれば積もりつもってデフレの需給ギャップ解消。いつの間にかインフレになるしくみだ。現総裁(61)は初代運で遅咲き。昨年上昇運に転じ評価も上がってきた。気になるのは、財政難の折りで政府の■■(****)売却。いつも最悪のタイミングで強行することが多い。以上念頭に26日の講演を前向きに吸収。来月2日の雇用統計発表を勘案し一戦交えるところだ。日本は首相が退陣しようが、誰が後継しようが企業でもっている。リーマンショックから立ち直りかけた矢先に震災、原発事故に見舞われ、あげくのはてに円高でとどめ。半年後息を吹き返すとすれば、国内外敵なしのありさま。米欧、中国もあきれるに違いない。
日経平均は25円高。膠着状態にあって小幅高になった。終盤主力に買い戻しが入り大引け8797円。出来高18億9300万株、売買代金1兆1300億円。物足りない週末である。しかし、相手がFRBで手の打ちようがない。来週もそうで一服している円、金先物の反応も気がかり。まだ限界にきていない。このため、間が持てず個別物色。それも1カイ2ヤリの域にとどまっている。それでも、■■■(****)が13万700円で引けたほか、■■■■(****)260円、■■■■■■■(****)153円、■■■■(****)372円の引け。■■■■■(****)112円、■■■■(****)316円と半端な水準。 ■■■■■(****)658円、■■■(****)547円、■■■■(****)も居どころが悪い。レーティングを上げた程度で乗ってこない。事実、3月震災で底が抜け、8月には米国債格下げで2度底が抜けた。外資、国内勢も敗者復活戦。双方手負いに違いないが、ペーパーマネーだけに待機資金豊富。いざとなれば、NYダウ1000ドル幅かついで見せる。しかし、日経平均は日銀の市場介入と同レベルで進行。持て余す向きが多い。ところが、日本としては米欧没落、中国転覆を待つだけでいい。日本だけ無傷といわないが、いちいち米欧や中国に反応しなくても彼らの息の根を止めることができる。いわんや、手を出すこともない。持ち場、持ち場を大切にし、最善を尽くせば半年後見通しがつく。株は一番早く気がつくはずだ。その点、■■■■■(****)が日本の奥の院。半年つき合うとわかる。(了凡)