新たなステップ アスカ 7月24日 (2014.07.23)
インドネシア立ち上げ
10、20年後のポジション決定
アスカ(7227)は堅調。2期振り連結増収営業増益の折り返し。締まっている。米国子会社を連結対象にする一方、原価・販管費改善によるもので、前期計上した為替差益1億3000万円が差損になった分経常減益。純益にも跳ね返った。今夏、インドネシア工場立ち上げが焦点。10、20年後同社のポジションを決定するとみられ、国内をはじめ北米、中国を結び自動車部品・ロボットシステムの生産拠点。インドネシアが過去500年ポルトガルとオランダに支配され、戦前戦後日本を受け入れた経緯から成功すると大きい。前回述べたように、将来「海外本社」のイメージ。西ジャワ州カワラン県スルヤチプタ工業団地にあり一本道。2017年三菱自の工場稼働(20万台)を見越したものだ。これまで延べ30億円投入し、従業員200人(出向6人)でスタート。今、来期にかかっている。会社が今年後半から上昇運。杉本社長(66)は来年から運気好調。同工場も今年、来年強い運気に包まれゴーサインよし。蓋し、英断である。2013年(60周年)が転機になった。70、80周年にかけて2度目の事業確立期。中国が一人っ子政策の反動や人件費の高騰でロボット大国といわれ、アセアンが続きそうなだけに軌道に乗ると弾みがつきそうだ。目下、超高強度部品や衝突安全、軽量化などホットスタンピングが技術開発の目玉。提案型営業、合理化活動など地道な努力の積み重ね。直近5期苦難を乗り越え新たなステップに入った。自動車部品、配電盤、ロボット事業に次ぎ、09年人材教育、12年からモータースポーツ事業にも目星をつけた。自動車部品で鍛えられた愚直な改良、改善運動が事業拡大のエキスになっている。
2014年11月期(連結)は、売上高193億円(1%増)、営業利益3億円(11%減)、経常利益同(47%減)、純益1億3000万円(55%減)の見通し。配当7円(中間3円)の予定。設備投資24億円(前期15億円)の計画。07年豊田、高浜工場関連で36億円をピークにWトップの印象。順調にいけば、償却負担(今期9億円)をこなし、3期後利益が表面化する見込み。1月21日17年振り1050円(上場来高値97年1140円)まで戻し、これまで半年武者ぶるい。現在、時価総額44億円(1株当たり連結純資産53億円)に過ぎず出番待ち。3Q発表(前期9月25日)が注目される。