クライマックス二段構え 売るために上げ買うために下げる (2011.08.26)
買い一巡後伸び悩み、後場一段高になった。26日にFRB議長講演を控えているためで、24日に米CMEが証拠金を27%引き上げた金先物の急落も手がかり。市場はムーディーズの格下げに対し、むしろ逆に反応している。結論からいえば、26日3度目の追加緩和なし。糊代を残す程度。9日発表した2013年半ばまでゼロ金利延長(FF金利0.25%)が効いた。2度あることは3度ある。しかし、後がない。してもしなくても需給ギャップが思うように埋まらないわけだ。このため、一服した円と金先物の調整がポイント。22日1917ドルをつけた金先物を例にとると、黄金分割で当面1600ドルが目安。日柄は8月の非農業部門雇用者数が発表される9月2日が焦点。米国は5日レイバーデ―で3連休となるため、来週クライマックスパート2。二段構えのようだ。ちなみに、米非農業部門雇用者数。製造業は政府雇用者の半分。ギリシャと変わらない。給与も公務員の方が民間より4~5%上。しかも、民間の賃金統計にはケタ外れの金融大手や大企業の役員報酬も含まれカサ上げされたものという。このため、連邦政府の景気対策はホワイトハウスの職員にとって仕事・高給ポスト増になるが、州政府や市町村はおこぼれ程度。民間には何の効果もないという。米国では公務員も中央と地方で格差が拡大している。2005年から5年間の雇用者リストによると、連邦政府の増員19万8100人に対し、州政府の減員6000人、市町村の減員12万8000人、民間の減員783万7000人という。予想以上にひどい。週レベルでは、CDS保証料トップのイリノイ、カリフォルニアがポルトガル並み。金持ちが大勢住んでいる州は予想以上に悪化しているという。
日経平均は132円高。後場寄り後主力に買い戻しが入り堅調。高値もみ合いとなり8772円で引けた。24日続伸したNYダウより、昨年末から半値になったバンカメ急反発の影響が大きいという。出来高20億5800万株、売買代金1兆2800億円。どこまでいっても内需と輸出関連の二面作戦。3月に震災をかぶり目算が狂った。しかし、その震災と原発事故が来年の上昇エネルギー。消費税引き上げも国民の間に浸透し、これから半年デフレとインフレの踊り場にさしかかる。円高株安のプログラムも終盤を迎えた。そのせいか、NYダウ3連騰を受けた25日も買い戻しが大半。一巡すると見送られた。がんじがらめの証券税制になっており、国内勢のプレーヤーは動きが鈍いといわれるが、日経が25日伝えたように国内の普通預金に200兆円滞留。今週か来週末クライマックスとなれば動き出す。9月は権利つきで一味違うはずだ。■■■■(****)が256円の引け。底値圏とみられる。8月11日1Qを発表したが予想以上。9月末にかけて中国バイテク最大手と本契約を交わす予定で日程が詰まってきた。個別で■■■■(****)が窓埋めを完了し反転待ち。鉄道車両受注は電気機器が一番儲かるといわれ、来年から海外が一段と伸びそうだ。ベトナムの新幹線、高速道路に備え■■■■■■■(****)、■■■■■■(****)、■■(****)も面白い。いずれにしても、今週と来週末にかけて■■■■■(****)を徹底マーク。反動安に備えるところ。もはや、米国は日本なしに回らない。売るために上げ、買うために下げるはずだ。(了凡)