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企業レポート

今期もニュートラル  NDS  6月25日 (2014.06.24)

 ショールームが窓口  

戦後2度目のビジネスチャンス

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NDS(1956)は動意含み。5月に60周年を迎え迫り上がってきた。次世代を巡る過渡期とみられる。今年1月オープンした本社一階のショールーム。ビジネス、教育、ホームネットワーク、環境・防災、介護・見守りなど同社が開発した商品とサービスずらり。ICT(情報通信技術)を駆使して問題解決を提案。次の10年にスポットを当てた。フレッツ光頭打ち、LTE(高速ネット接続サービス)も逆風となり、固定ブロードバンド離れに対応するもの。事実、2年前からスマホの普及急ピッチ。今年早々格安が登場。タブレット(多機能携帯端末)もLTEを取り込みネットにつながる時代。様変わりになった。ひところ一世を風靡した「日生のおばちゃん」のように、ショールームを窓口に同社グループが動き出すと戦後2度目のビジネスチャンス。前回述べたように、東京五輪招致、今秋リニア着工をきっかけに地元名古屋駅のスーパーターミナル構想も追い風。05年愛知万博当時、ミッドランドスクエアの通信インフラ受注が一例。10年前NTT(9432)関連が6割以上占めたが、直近5割を切る状態。にも拘らず、当時の連結売上高680億円が前期830億円レベル。10年で22%伸びた。同率なら10年後1013億円になるが、県警やNTTロジスコが導入した動線解析をはじめ次世代のサービス、イベント特需も見込まれ流動的。社運を見ると今、来期踏ん張りどころ。伊藤社長(61)も同運で、10年後の仕込みに相当する。

2015年3月期(連結)は、売上高770億円(7%減)、営業利益20億円(38%減)、経常利益23億円(37%減)、純益13億円(31%減)の見通し。記念2円を落とし10円配当(中間5円)に戻す予定。直近2期3、4Q上方修正しており今期もニュートラル。1Q厳しいという。NTT工事が減少しモバイルも一巡。総合エンジニアリング(前期78%)。ICTソリューション(同19%)、住宅不動産事業ともに個別、連結子会社(23)を通じて一つひとつ伸ばす構えだ。戦後、半世紀以上固定電話がリード。91年にドコモ(9437)ができてモバイル浸透20年余り。大型コンピューターからネット社会に変わった。そのヒントがショールームにある。

 

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