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企業レポート

売上高ピーク更新  マルサンアイ  5月27日 (2014.05.26)

ピンチとチャンス同居 

今、来期前途を左右する正念場

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マルサンアイ(2551)は踊り場。連結増収減益で折り返した。後半取り戻す見通し。4月21日の修正発表によるもので、3期連続売上高ピーク更新が手掛かり。今、来期もう一皮むけそうだ。シカゴ大豆やWTI原油先物、円安、電力料金、消費税引き上げなどコスト増に対抗。原価・販管費の改善に取り組んでいるほか、スーパー9割・業務用1割といわれる従来の販売チャンネルを拡大。海外、通販、webなど中長期で大幅に伸ばす計画。今期みその黒字転換を実現し、来期以降販路拡大に弾みをつける構えだ。ちなみに、今年後半から3年上昇運。世のため人のため流した汗が結果を左右するという。12月、本社前の国道248号線沿いにオープンする取引先のドミー(9924)仮称岩津店。近隣の様相を一変するといわれ楽しみだ。出来立てのみそ・豆乳・その他食品が地の利を得て人気化することも考えられる。1、2Q目立ったのがみそのダウンサイジング、みそと豆乳の販売キャンペーン、発売3年「豆乳グルト」が関東一円で急伸。それに、昨年9月から「アーモンドミルク」も女性客をとらえ推定2億円のヒット。アーモンド飲料は、関西でグリコ(2206)が参入しプロモーションを展開。米国で450億円市場といわれ、国内では豆乳が500億円市場だけに今、来期モノにすると大きい。増収減益の中にピンチとチャンスが同居している。約7億円投入したみそ製品工場統合による機械化が前期の目玉。今期償却増をこなし踏ん張りどころ。TPPの影響は、コメが変われば予想以上という。事実上、豆乳が伸び悩み正念場。みそも「和食」が世界遺産に選ばれながら、海外売上高11億円の計画(前期実績9億7000万円)でもどかしい。前期初めて海外売上高が国内を超えたキッコーマン(2801)がうらめしい。みそは、1964年ミックスみそから50年を数え転機。豆乳は、1980年参入し現在第3次ブーム。事業40年が峠と考えられる。再び消費税引き上げをきっかけに格差が開くとみられ、今、来期が前途を左右すると受け止めた。

2014年9月期(連結)は、売上高230億700万円(5%増)、営業利益5億5800万円(32%増)、経常利益5億2200万円(5%減)、純益3億2700万円(1%減)と従来通り。配当は6円(期末)に戻す予定。設備投資6億7700万円(前期12億8700万円)を若干圧縮。償却8億6000万円を下回る。みそ43億8200万円(8%増)は厳しいが、豆乳130億1800万円(2%増)にめど。3Q反動を吸収し、4Q追い込みに全力を挙げる。

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