小型店の攻勢手がかり
川上から徐々に景気持ち直す
藤久(9966)はボトムゾーン。反転目前とみられる。9日下方修正したが、今期出店21(退店13)と前向き。計画を6上回るもので、新たに業態開発した小型店の攻勢が手がかり。前期3Q稼いだように、後半巻き直しも考えられ、来年4月創業60年を迎えるだけにモチベーションアップ。3Q発表(昨年4月30日)にかけてじり高になりそうだ。昨年12月末現在390店舗。下方修正は、猛暑に見舞われた昨年7月(既存店6.7%減)、10月(6.6%減)の落ち込みが主因。生活雑貨(23店舗)が見込みより増収、ソーイングスクール61店舗(プラス15)に拡大、ビーズ拡充に20店舗改装するなど既存店に息を吹き込んでいるところがミソ。販管費も計画より2%改善して折り返した。目一杯やっている。国内の需給ギャップ15兆円といわれるが、昨年11月から円安株高。日米長期金利上昇に伴い当分この傾向が続く見通し。つまり、景気は昨年後半の踊り場から徐々に持ち直すとみられ、同社の場合、3・4Q修正予想を上回る可能性が出てきた。
2Q累計(非連結)は、0.8%減収、19%営業減益、13%経常減益、純損4300万円。見込んでいた減損1億6000万円を当該店舗業績回復により4Qに持ち越した。11年6月期(非連結)は、売上高221億8200万円(1%増)、営業利益9億7700万円(0.4%増)、経常利益10億9900万円(1%増)、純益1億8700万円(32%減)に見直した。配当は40円(中間20円)を据え置く予定。社運は今年前半上昇、後半一服という。しかし、12年を境に再び上昇運。次の楽しみもある。昨年中国で大幅に人件費が上がり、高級物中心に国内のアパレルメーカーが年末受注回復にわいたという。繊維製品も一部中国から日本製に切り替えが始まった。川上のことだが、川下にやってくる。1月11日、新たに手芸・手づくり作品の投稿サイト「クラフトカフェ」を立ち上げた。