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企業レポート

明るさ戻る 藤久   8月12日 (2010.08.12)

秋から暮れに水準訂正

デフレと共存し2ケタ増益

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藤久(9966・東名2)は続伸。2ケタ増益の見込み。明るさが戻ってきた。不振店を閉鎖する一方、新規出店がエリアマーケティングにより精度向上。スクラップ&ビルドに伴う既存店(前期0.6%増)の再生・活性化も手がかり。このほか、ソーイングスクール開講(前期末併設店46)、オリジナル作品募集(書籍発刊・ホームページ掲載)、50周年記念セールなど活発な提案が顧客層の拡大を促し、直近2期ゼロ・1%成長でも増益を確保。需給ギャップ25兆円といわれる中でデフレと共存するすべを見出した。

前期(非連結)は、1%増収、11%営業増益、9%経常増益、16%増益。純益(減損3億円)を除き計画を上回った。売上高が当初想定に対し100.2%という高い精度。半世紀のキャリア、ノウハウもにじんでいる。出店15(退店17)により386店舗。ツブがよくなってきた。

11年6月期(非連結)は、売上高230億9200万円(5%増)、営業利益12億4300万円(28%増)、経常利益13億5300万円(22%増)、純益3億4300万円(24%増)の見通し。配当は40円(中間20円)を据え置く予定。出店15(退店12)の計画。店舗内ソーイングスクール拡大、受講者増加をはかるほか、「かんたん」・「流行」を軸に店頭講習会を実施。デフレとマッチングするか見ものだ。生活雑貨、ネット通販の提案も注目される。12年(創業60年)が次世代の節目。今年は秋から暮れにかけて上昇運。事実なら脇が甘くなるという。市場は2ケタ続伸予想に反応薄だが、円高、長期金利低下の影響をはかりかねている模様。秋から暮れ水準訂正が見込まれる。

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