限界探る金先物と円 次のポイント26日ないし29日 (2011.08.18)
手がかり難から持ち高調整売り。弱含みになった。4日ぶりNYダウ反落によるもので、一時190ドル安のおまけつき。外資は今週も売り越しという。15日米国債集中利払いをこなし、16日の米経済関連統計発表まちまち。前週「米国債格下げ」をきっかけに大幅安となり、旧盆明けの下げを先取りしただけに膠着状態。16日ユーロの危急存亡を巡るドイツとフランスの首脳会談も、基金拡大や新税導入など決め手を欠いた。おそらく、ユーロは1、2年後に解体。一度1979年から99年まで続いたEMS(欧州通貨制度)に戻さないと始まらない。このうえドイツ人が南欧のため追い貸しすると考えにくいためだ。限界を探り始めたのが市場。前週は日米ともに株が暴落し、格下げされた米国債、日本国債も買われた。しかし、緊急避難とみられ、金先物が切り札と述べた。米国でも店頭で金の現物売り、そちこち砂金採りが目立つという。金先物はETFが過剰に出回り、延べ棒もタングステンを金メッキしたものが中国で見つかり、相場が過熱しているだけに悩ましい場面。年初1300ドルが現在1800ドルをとらえ、ふるいにかけないと持たなくなりそうだ。レバレッジ30倍として相当なインパクトがある。一方、金先物以上に切り上がった円も青天井相場。円ドル76円が地相場になり、26日FRB議長講演前に75円台も考えられる。同講演が昨年の追加緩和を示唆したもので、今回3度目となればドル大量供給により円一段高。円売り介入にかかわらず、しばしば述べた74~71円が視野に入りそうだ。このため、株は依然売りに分がある。前週から買いたくてうずうずしている■■■■(****)も、黄金分割で目先905円が上値の目安。逆に、■■■■(****)は660円が下値の目安。金先物と円高の重しによるものだ。米国は改めて日本を研究し、欧州も日本に学べとばかり財政危機脱出に首ったけ。金先物と円ドル相場にきくとよくわかる。
日経平均は50円安。後場買い戻しが入り9057円の引け。出来高16億1000万株、売買代金1兆円。8月2日述べたように、20年塗炭の苦しみに耐え、復興需要と金持ちのニーズにこたえる内需関連が来年の主役。ハイテクを中心とする輸出関連は最後の円高をかぶり正念場。現実には円ドル74~71円でも乗り越えられる。戻りが一巡すると先物売り。金先物を切り札に相場の限界を探る場面。26日ないし29日(新月)が次のポイントになりそうだ。参考までに、現在の米大統領。育てたのは悪名高いフォード財団。選挙資金の大手が世界一の投信フィディリティ、ゴールドマン・サックス、ウォール街のヘッジファンド。すっかり丸め込まれた。それに、今の米国。1951年、太平洋と並びネバダ州の核実験を通じて被曝者が急増。悲劇が続いているという。現在、福島第一原発と同型の原子炉が23基稼働。運転開始から40年近くたつが、NRC(米原子力規制委員会)は、今年3月10日さらに20年稼働延長を認めた。翌日、福島第一原発の事故が起きている。東電の福島原発をつくったのは■■(****)と■■(****)。■■(****)はGEとの連合体になった。フランスのアレバは■■(****)と連合した。■■(****)は06年米国ウェスチングハウスを傘下に入れ、日本が世界の原発3大勢力に最も深くかかわっている。もし、アレバが福島第一廃炉を落札すると、重工との間に兆単位のカネが入るという。(了凡)