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企業レポート

前期から右肩上がり  カネソウ  3月11日 (2014.03.10)

リーマン越え楽しみ
ノウハウ結集した免震関連リード
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カネソウ(5979)は反転。リーマン越え目前。前期から右肩上がりになった。復興需要を口火に補正、五輪招致、消費税引き上げなど政策効果が手掛かり。昨年11月5日下方修正したが、費用先行、単価据え置き、退職給付増加が主因。何より増収基調が定着した。4Q追い込み今期計画通り。来期から採算の改善が見込まれる。前回述べたように、エキスパンションジョイントをはじめ免震関連がリード。マンション、病院、駅舎・プラットホーム、学校、工場や物流センター、さらに、木造建築物など用途が拡大し高い伸び。1月に金額ベース推定5割の伸び。毎期2ケタ成長を期待できそうだ。同社のノウハウを結集したもので、建物が生命体なら健康維持装置。設計、機能、デザイン、取りつけの簡便さも受けている。連動して業界トップのルーフドレインやステンレスグレーチング、マンホール・各種みぞ蓋など主力製品が息を吹き返した。国交省の建設工事受注動態統計(大手50社)によると、1月の総額8264億円(15.2%増)で10ヵ月連続増加。このうち民間が5240億円(6.2%増)で3ヵ月振り増加したのに対し、公共工事は1946億円(13.7%増)で10ヵ月連続増加。都道府県では東京が23.6%(昨年12月)を占めダントツ。同社も首都圏中心に全国レベルで手ごたえを感じている。この点、鋳鉄器材3Q累計17億7900万円(4.9%増)、製作金物同23億4100万円(11.1%増)にも明らか。鋳物は古くて新しい技術といわれ、東の川口、西の桑名と呼ばれるが、1956年から続く鋳物生産技術競技会を通じて東西交流。直近、第58回で桑名市長賞(前回三重県知事賞)を受賞。戦後の復興当時桑名に200を超えた工場が現在30になった。同社は2012年(創業90年)を節目に100年を視野。2014年から5年上昇運が続くだけにリーマン越えが楽しみ。今後半値戻しを計算すると、売上高105億円、経常利益10億5000万円が目安になる。
2014年3月期(非連結)は、売上高78億円(6.7%増)、営業利益6億1500万円(0.4%増)、経常利益5億7000万円(0.2%減)、純益3億5300万円(0.1%減)の見通し。配当15円(期末7.5円)を据え置く予定。設備投資4億円の計画に対し半分程度。来期4~5億円の規模で板金、溶接、エキスパンション向け内製化に意欲。受注増・細かい注文をこなす上で手間がかかるという。2割前後とみられる中国向け生産委託が円安で採算を圧迫しているせいもある。女性が4分の1の職場。人手がタイトになり次第に活気が戻ってきた。

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