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企業レポート

もうひと山 クロップス   6月15日 (2010.06.15)

4月1日第2ラウンド入り

店舗居抜き流通事業飛び出す

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クロップス(9428・セントレックス)は反転。4月1日、第2ラウンド入り。2月4日内定した小川新社長(47)によるもので、前社長の前田新会長と連携。移動体通信、人材派遣・ビルメンテナンス、昨年7月から飲食店舗居抜き流通も加わり、3事業それぞれ脱皮が見どころ。ひとまずリーマンショックを吸収した。

過半を占める移動体通信(前期連結4.5%減収)は大手3社の寡占状態にあり、今後ポスト金融危機に際しネット接続、決済、オークションほか新サービスの対応が焦点。携帯端末の契約は前期末1億1200万件を数え、前年度携帯端末・PHS国内出荷台数が3142万台(12%減)にとどまった経緯からも、au専業で前期の新規販売11.4%増(機種変更13.8%減)が目新しい手がかり。au全国では5.6%減という。

一方、人材派遣・メンテナンス(同20%減収)は、製造業中心に雇用が悪化したまま正念場みられ、これまで担当してきた新社長の真価が問われる場面。その点、外食産業の開廃業にスポットを当てた店舗居抜き流通。年間30%の店舗で経営者が入れ替わるといわれダークホース。前期9億5400万円さばき、営業利益4800万円計上している。

11年3月期(連結)は、売上高157億円(1.5%増)、営業利益7億400万円(21%増)、経常利益6億6900万円(10%増)、純益3億2500万円(18%増)の見通し。配当は期末1.5円を据え置く予定。前期減収下で計画を上回っただけに、今期増収の伸びがポイント。ものによると、店舗居抜き流通事業が第2ラウンド飛び出しそうだ。事実上、07年(30周年)をピークに3期ぶりの反転。17年(40周年)にかけてもうひと山見える。

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