米欧回らない7~9月 「日本は買いだ」と叫んだ男 (2011.07.04)
焦点の7~9月入り。買い一巡から模様眺め。4日気迷いで始まりそうだ。6月30日のNYダウ152ドル高。週明け休場(独立記念日)とあって1万2414ドルの高値引け。ドレッシングの最たるものとみられるためだ。名古屋は6月30日の最高気温38.5度。113年ぶりに記録更新という。同日松本でM5強の地震があり、糸魚川静岡構造線断層帯を刺激。7月後半から関東に対し東日本大震災の揺り戻しに注意との情報もある。日銀短観は大企業製造業にとってマイナス9、3カ月後プラス。同非製造業マイナス5、マイナス2と好転。設備投資も大企業全産業4.2%増に上方修正。厳しい状況に関わらず悪くない。悪いのは米欧の家計に銀行。ひどいのが財政と住宅市場という。金持ちと銀行、大企業が株高でうるおったものの、7~9月踊り場とみられ、ギリシャ採決にかかわらず2番底のうわさしきり。再び逆回転しかねないという。きっかけは、6月中旬のサマーズ発言。米国が日本の「失われた20年」になりかけたことに気づいた模様で、これまで金融機関に投入した大量の公的資金、景気対策、利下げ、量的・追加緩和、さらに原油備蓄放出など万策尽きて手詰まり。追加緩和が打ち切られ、7~9月予想される禁断症状に打つ手なし。サマーズといわずエリート受難の時代を迎えた。自分たちが学んだ最高の理論が使い物にならないためで、日本は過去20年永田町と霞が関で体験済み。彼らは増税と国債発行で食いつないできた。しかし、米欧は日本と違って海外の借金でやりくりしており、株が下がると必要な資金を呼び込めず国債消化が困難になる。それが7月8日前後のアタリ。おのずと日本も影響を受けるが、■■■(****)と■■■■■(****)が戻り高値をつけたあとの筋書き。前者2280円、後者は1万5500円が目安になる。今年のダボス会議は先進国のインフレを新興国のハイパーインフレで乗り切れというばかげたもので、6月28日述べたとおり。これはITバブルをサブプライムバブルに切り替え、流動性の過剰供給で乗り切ってきた米国の厚化粧と同じ理屈。いよいよ回らなくなってきた。そこに7~9月大事件が起きる主因がある。ヒントは東日本大震災直後「日本は買いだ」と叫んだウォーレン・バフェット。日本に対して万年弱気で、何の関心も示さなかった男が動いた。後日述べるが、サブプライムの後25年ぶり日本株バブル再燃のきざし。7~9月がきっかけとみられる。
日経平均は51円高。2カ月ぶり9868円の高値で引けた。円安もあり主力の輸出関連が堅調。出来高16億7500万株、売買代金1兆1600億円。200日移動平均を上回ったが、ボリュームが物足りず、自律反発の域を出ない。この日は■■■(****)、■■■■(****)が気になる動き。前者は、6月27日新薬開発に富士通のクラウド採用を発表。世界一、京レベルの演算を通してがん治療用ワクチンの早期投入を目指す。後者は★★★‐102が第2、3相治験で規定投与症例数の登録終了。プロトコール規定の継続勧告を受けて大詰めを迎えている。■■■■(****)は近々取材の予定。抗体専業で世界でも指折りの存在。ゲノム解読が実現し抗体創薬開発が手の届くところにきた。■■■■(****)は、家庭用の環境対応マルチエネルギーシステムという発電装置を開発。太陽光に水力と蓄電池を組み合わせたものだ。(了凡)