反転攻勢のさなか CKD 1月16日 (2014.01.15)
中期計画実現に傾注
4Q追い込み来期射程圏の構え
CKD(6407)は巻き返し。2Q上振れ3Q堅調。反転攻勢のさなかにある。昨年10月31日上方修正。同11月中国新工場稼働。12月に四日市工場マザー化表明など今、来期本格化。リーマンショックを受けて未達の中期計画(連結売上高850億円)実現に傾注している。ニューCKD2012に対し、グローバルCKD2015。商品・販売・生産のグローバル化を目指すもので、医療・医薬・環境エネルギーなど成長市場、インドネシア・ベトナム・インドなど新興国が重点対象。拠点整備、新事業育成が次々動き出した。上方修正は、円安(期初円ドル90円)と半導体製造装置の受注回復が主因。円安を差し引けば、事実上売り上げ計画未達とシビア。半導体も台湾のメーカーやスマホに使うメモリー装置が上向く一方、東京エレクトロン・世界最大手の米アプライドマテリアル統合の影響が読めないという。このため、3Q発表(1月31日の予定)を踏まえ4Q追い込み。来期、中期計画を射程圏に捉える構え。前回述べた日本(マザー工場化)、中国(東アジア供給基地)、タイ(アセアン同)、韓国(半導体対応)を軸足に適地生産を実現する。気になる日中対立の渦中、中国新工場稼働に支障なし。LED,ゼロエミッション、社員食堂バイキング方式など環境や福利厚生が受けている。薬品包装機の仕様に一部修正が必要という。他方、四日市は空圧システム機器の主力工場。2015年にかけて40億円投入。加工・組立・成型設備のほか自動化、表面処理設備など最先端の製品、生産技術をリード。3月着工し10月稼働予定。従来150億円から220億円レベルの能力。生産性が30%上がる見込み。本社、春日井、犬山工場も追随する見通し。今期の設備投資63億円(中国33億円)の計画。来期も通常の30億円プラスα。海外が連結売上高の23.3%(2Q連結累計)を占めこれまで最高。30%が当面の目安。このほか、昨年9、12月に電動アクチュエータ(エネルギー変換)を発表。数年来情熱がこもったものでヒットしている。また、昨年4月立ち上げた技術のプロ60人によるメンテ・サービス子会社活況。人手が足りないという。
2014年3月期(連結)は、売上高730億円(12%増)、営業利益75億円(2.3倍)、経常利益76億円(2.2倍)、純益50億円(2倍)に見直した。配当も期初14円に対し16円(期末8円)の予定。自動機械150億円(受注高180億円)、機器580億円の計画に変わりない。円安を勘案して国内マザー工場化よし。中国、韓国との緊張が気掛かり。10日1259円まであり、リーマン後に半値戻し(1166円)を抜いた。業績回復と今、来期の投資、円安を見越した理想買いとみられる。順調にいくと、利益が表面化するのは2015年以降。23年(80周年)にかけて一変する。