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企業レポート

創業60年の節目 木曽路 11月18日 (2010.11.18)

しゃぶ最大手に客足戻る

事実上3期ぶり増収増益に

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木曽路(8161)は創業60年の節目。10月21日下方修正したが回復。事実上、3期ぶり増収増益の見通し。10月4日創業者を送り節目そのものだ。3、4Q需要期を迎え切り返す公算が大きい。主力の木曽路(115店)が2Q1・4%増収、同累計でも0・3%増収を確保。出退店なく3店改築・改装(うち2店休業中)にとどまり、既存店の発奮によるもの。緩慢とはいえ、しゃぶしゃぶ最大手に客足が戻ってきた。外食業界は97年の29兆円をピークに09年23兆9000万円(18%減)。この間、中食が4兆3000億円から6兆円に伸びたというがトータル12%減。牛丼や居酒屋の値下げ、均一価格による消耗戦が目立つ。同社も素材屋(41店)、じゃんじゃん亭(10店)、とりかく(11店)、その他(2店)が影響を受けており、次の10年も木曽路(構成比80%)がリード。全店共通のほか個店対応も復活の決め手になりそうだ。一方、資産除去債務8億1900万円をはじめ減損、有価証券評価損など2Q累計14億2100万円の特損。これで3期連続純損を計上し、2期連続減配の見込みだが、あく抜けにあと一歩。10月25日1601の安値をつけボトム圏とみられる。

2Q累計(非連結)は、2%減収、営業損失11億5300万、経常損失11億500万円、純損18億9300万円。計画を下回った。食材値上がり、記録的猛暑も響いた。11年3月期(非連結)は、売上高445億円(1%増)、営業利益6億5000万円(2・2倍)、経常利益7億3000万円(89%増)、純損9億5000万円に見直した。配当は18円(中間9円)の予定。99年ファミリーレストラン地中海から撤退し、BSE、飲酒厳罰、鳥インフルエンザ、牛トレサビリティ、一連の食品不祥事を乗り越え、08年リーマンショックまで10年。実質無借金であり、次の10年でショック前(最高純益07年3月期16億2000万円)を回復するのがいつか興味深い。

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