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企業レポート

最高の折り返し  名古屋電機  12月16日 (2013.12.13)

15年の大調整抜け出す 

3、4Q次第で来期以降変わる

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 名古屋電機工業(6797)は最高の折り返し。ボトムアウトした。予想以上の受注増によるもので、主力の情報装置が2Q累計上場来初の黒字転換。同純益2億2300万円(子会社合併に伴う差益2億7900万円)も好感され、東海3県の上場267社のうち11月の値上がり率31.3%でトップ。12月以降、年度末の受注如何で98年3月期の売上高222億円をピークに15年続いた大調整を抜け出しそうだ。前回第一歩を踏み出すと述べたが、4月に連結子会社インフォメックスを吸収合併。LED照明事業参入が手掛かり。次第にモチベーションが上がっている。前半営業赤字10億4000万円(直近2期連続赤字)見込んでいたが、僅か4300万円にとどまり事実上10億円採算改善。ネクスコ(高速道路3社)中心に計画より43%増収が主因。来年4月からLED照明機器を自社生産するため、三重県桑名市の遊休施設(数年前まで検査装置の工場)を活用。情報装置と一括受注を目指すという。もっけの幸いだ。新規参入が相次ぎ競争激化の折り、外注から自社生産に切り替える。当初5年後20億円(今期6億円)の計画が受注次第で遊休資産稼働によりパワーアップ。LEDはオハコで自社開発品が主力だけに回り出すと大きい。それに、来年1月15~17日「第31回エレクトロテストジャパン(NEPCON JAPAN)」(東京ビッグサイト)に出展する3次元X線検査装置NXI-3300、外観検査装置NVI―FZHも新たな手掛かり。さらに改良し高性能で使い勝手がいいという。前期トヨタから技術開発賞を受け踏み込んだつくり。NXI-3300の場合、前回述べた検査時間10分の1(最短75秒)が受けている。一方、インドをはじめODA関連の案件も懸案材料。14、15日東京で開く日本とアセアン特別首脳会議、同メコン首脳会議、二国間会談などきっかけになる。

 2014年3月期(非連結)は、売上高127億円(8%増)、営業利益1000万円、経常利益2000万円、純益3億7000万円に修正なし。配当も期末5円を据え置く方針。しかし、12月と年度末の受注(2Q末残82億円)如何で流動的な情勢。目一杯固定費を圧縮し損益分岐点下がったところに纏った受注も考えられる。3Q発表(2月7日の予定)が注目される。直近2年調整運で来年から長い上昇運。干場社長(65)も来年後半から上昇運。3、4Q次第で来期以降様子が変わってくる。

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