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企業レポート

大幅な水準訂正  三谷産業  11月15日 (2013.11.14)

3拠点6事業にうねり 

ベトナム、化学品特化に魅力 

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 三谷産業(8285)は続伸。10月17日に上方修正。反転の足場を固めた。連結売上高最高の折り返し。採算の改善も手掛かり。首都圏、北陸、ベトナム3拠点挙げて6つの事業にうねり。前期から締まってきた。3、4Q需要期だけに期待をもてる。ベトナム関連事業が1993年を口火に20年を数え、前期49億6000万円(56%増)、今期61億8000万円(25%増)を見込み収穫期入り。10、20年後化けるとみられ、現地法人6社・延べ1160人のエネルギーを垣間見た。1928年を振り出しに85年。同社発展のノウハウが現地仕込みで蘇った。南北主要都市を結び日系企業中心に化学品、自動車部品、キチン分解物製造など日本基準の品質をジャストインタイムでさばいている。ちなみに、08年キチン分解物を生産するために立ち上げたAFCP社が7月に第2工場建設を表明。1、2期工事計8億8000万円投入し2014、15年2月完成の計画。取引先の期待にこたえ、日本とアセアンの市場拡大に備えるもの。成功例の一つだ。つまり、ベトナム関連事業が連結売上高の1、2割を占めるようになると体質が一変する。連結子会社の三谷産業イー・シー(前期売上高136億円)、インフィル(同82億円)よりインパクトが大きい。一方、全体の4割強を占める化学品関連事業で健康食品素材の受委託、医薬品原体・機能性食品が高い伸び。前者は同社を窓口に食品メーカーの原料調達、生産委託、製品納入など元請。後者はジェネリック医薬品向け原体の開発(現在32品目)。直近3期で前者86%、後者も50%成長。後者の場合、今期53億円(前期46億円)、104億円(2016年3月期)の見通し。双方とも基礎化学品より遥か付加価値が高く、特化しているだけに魅力的。半ば成功しておりモノにできるはずだ。

 2014年3月期(連結)は、売上高665億円(5%増)、営業利益14億9000万円(31%増)、経常利益は16億8000万円(52%増)純益7億5000百万円(6倍)の見通し。配当6円(中間3円)を据え置く予定。設備投資43億円(前期22億円)の計画。空調設備工事と住宅設備機器関連の収益改善が課題という。同じ北陸で福井の三谷商事、江守商事が目立つだけに巻き返し。3拠点6事業に特化し脱皮が始まった。今年後半から上昇運。来年、再来年強い運気が巡るため、この波に乗れるよう鍛えておくことが必要という。かくて、割安歴然。1株当たり連結純資産371円の半分以下。大幅な水準訂正が見込まれる。

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