持ち上げて下に振る 7~9月まさかの事態起きる (2011.06.22)
もち合ったまま中腰の展開。欧米に追随し持ち直した。EUとIMFのギリシャ第2次支援1年の期限つき。22日FRB議長会見待ちという。国内は20日復興基本法が成立したものの、赤字国債・2次補正・再生エネ法案通らず。会期延長と首相退陣を巡り紛糾。政府が原発事故同様メルトダウンしている。米国が首相を引き回しているともいわれ、けじめを説く経団連会長がまともに見える。前例、判例、免疫のない時代に入り、有事にもかかわらず平時対応のそしり。海外も似たり寄ったりだ。失われた20年と叩かれながら貿易黒字を計上し、曲がりなりに国内でやりくりしている日本の方が相対的に上。85年のプラザ合意をきっかけに、円高25年の末アジアに次々生産・販売拠点を構えた主力企業によるもの。欧米のマネーにひきかえ実物経済。モノづくりを通じて付加価値と信用を積み重ねた。信用とは、経済用語で給付と反対給付との間に時間的ずれのある交換。物品を購入し代価を後日支払う類という。97年のアジア通貨危機、米国のIT・サブプライムバブル、08年リーマンショックなどジャパンマネーが原資。超低金利による円キャリーが世界の資金パイプになった。日本人はトラウマもあり、大半握ったまま。識者は、過去25年円が隠れ基軸通貨だったという。今後徐々に表面化するとみられ、2011、12、13年の卯辰・辰巳が次の関門。震災復興と原発事故収束が決め手。それも6月と7~9月が焦点と述べた。市場は常に正しいわけではない。気が狂うこともしばしばだ。しかし、95年の阪神大震災、3・11の東日本大震災後も円ドル80円割れ。円は揺るぎない債権大国を反映して強い。それも、80円どころのもち合い放れが迫っている。20日NYダウは76ドル反発し、ナスダックや金・原油先物も軒並み高い。だが、底入れ感なし。「落ちるリンゴ」に戦々恐々という。つまり、7月から米欧が飛ばし、住宅や商業用不動産の値下がり、FRBの国債引き受け打ち切りなどを受けて不如意。今度は80円割れで収まらず、70円、60円割れも考えられる。中国も五輪まで。万博で限界をさらけ出し、不動産バブルの下駄をはいたまま金融が伸び切った状態。ジャスミン革命をかぶり来年トップ交代。このため、欧米没落、中国転覆、日本復活に変わりない。7月からまさかの事態がやってくる。シャーロック・ホームズは面白いことをいった。すべて不可能なことを取り除いて残った答えは、それがいかにありそうもなく見えようと結局正しい答えである。
日経平均は105円高。後場小緩んだが大引け9459円としっかり。持ち上げてから下に振ると考えられる。出来高16億株、売買代金1兆円にとどまった。一貫注力の■■■■■■■(****)が堅調なほか、■■(****)、■■■■(****)、■■■■(****)など小確り。調整が一巡した■■■(****)は14万4100円の高値引け。6月に入りIRが活発になった。■■■■(****)は反落したが、20日中国生物技術集団との提携を口火に支援材料豊富。売り一巡から見直される公算が大きい。■■■■■■(****)は390円の引け。21日企業レポートで紹介したが、今後ウッドピタの受注増が手がかり。現在ボトム圏で600円どころの力がある。全体7~9月がポイント。まさかの事態が起きるとみられ、仮説と検証が一致することも考えられる。当事者能力を問われるところだ。(了凡)