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企業レポート

足場固めた カネ美   1月11日 (2011.01.11)

事業すべて見直し攻勢

デフレギャップ解消に備える

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カネ美食品(2669・JQ)は横ばい圏。調整が一巡し需給バランスを取り戻すところ。直近2年がっちり足場を固めた。リーマンショックをかぶりながら、大崩れしていないためだ。営業利益が半分になったユニーと3分の2にとどまったサークルKサンクス向けが大半だが、駅中、駅地下、六本木ヒルズなどテナント事業拡大。15工場、303店舗(2Q連結累計)を基盤インフラに3大都市圏攻勢。徐々に調整を抜け出しそうだ。前期の創業40年を契機に商品、売場、コスト、効率、教育など事業活動すべて見直したのが主因。デフレギャップ15兆円解消に備えるもので、じわじわ増加する惣菜市場(推定8兆円)に対し独自の展開が手がかり。江戸初期に上方で「煮売屋」として登場した惣菜業は維新、敗戦、バブル崩壊を通じて全盛期入り。老舗料亭や著名ホテルも参入し陣取り合戦。同社も前半創作・洋風寿司専門店を送り出す一方、総合惣菜店を7つ改装するなど提案活発。1Q連結減収減益だったが、2Qから様子が変わってきた。

事実、2Q連結累計2%減収、0.8%営業増益、1.3%経常増益、35%減益(有価証券評価損3億9900万円)を好転のきざし。経常を除き計画を下回ったが、反転のきっかけをつかんだ。このため、11年3月期(連結)は、売上高815億5800万円(0.5%減)、営業利益27億4900万円(2%増)、経常利益28億7600万円(1%増)、純益11億5400万円(24%減)と若干強含み。40周年記念5円を落とし、40円配当(期末20円)の予定。2Qから締まっている。社運は今年も油断禁物で気を抜けないが、来年から好転。乱気流にもまれながら上昇するという。今年は三輪社長(40)が絶好調の年回り。年度末、年度替わりが見どころになる。3Q発表(前期2月5日)から東風が吹きそうだ。

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