証券ビュー

企業レポート

外資系が虎視眈々  セリア  9月4日 (2013.09.03)

 

100円ショップ普及段階

 市場1、2兆円視野に5兆円説も

 

企業HPご案内 前回の企業レポート

 

 

セリア(2782・JQ)は続伸。収益拡大に弾み。本格的な成長が見込まれる。昨年9月、発注・情報端末入れ替えによるもので、店舗運営ノウハウを結集し誰でも出来るシステムに改めた。このため、年200(前期68)をめどに出店ピッチが上がり、5、10年後店舗倍、3倍増(1Q末1126)。90年前後バブルの頂点で誕生した100円ショップが10、20年の助走を経て普及段階を迎えた。スーパー13兆円、コンビニ10兆円に対し5500億円といわれる市場。1、2兆円を視野に5兆円説も飛び出し、現に同社の本社がある岐阜県大垣市では将来西濃運輸(前3月期の連結売上高5161億円)を抜くといわれるほど。全国各地から出店要請が引きも切らず、実際に出店したのはトータルで5分の1程度。新システムに条件が合わないと一等地でも見送るという。04年にPOSシステムを直営店に導入し10年目。06年発注支援システム導入、07年「カラーザデイズ」1号店オープン、08年発注支援システム本格稼働に次ぐもの。入社後1年研修し1年半で店長ザラ。従来人間のやることを機械が代行するのに過ぎず、店長ほか従業員には機械でできないことをやってもらうという。稼働後も各店舗一つひとつ入力データが違う。全国各地の生活情報が売り場に集まるためで、必要なものを必要なだけつくる。不要なものをつくらない。昨年11月から20%円安になったが、前期4.9%増収に対し4~7月累計7.8%増収。日本製推定40%が30%になった模様。前回「メーカー180社と90%共同開発」と述べたが最近100%という。メーカーも入力データで顧客の反応がわかりモチベーションが上がっている。各店舗2万点といわれる商品アイテムを月500~600点切り替え環境変化に対応。売り、買い、世間ともに三方よし。必需性の高いものが喜ばれている。外資系が大株主の一角を占め虎視眈々。7月16日、富士山を超えたといわれる3855円をつけた。この上、店舗が倍、3倍になれば利益に跳ね返り割安とみられる。中期計画(2013~16年3月期)は、良品開発と品質改善、オリジナル・オペレーション確立、収益管理体制再構築を骨子に五つの機能別戦略を立案。日本で本物にならないと海外で通用しないという。

 

2014年3月期(非連結)は、売上高1060億円(7.9%増)、営業利益88億円(5.8%増)、経常利益87億5000万円(5.9%増)、純益51億5000万円(7.2%増)の見通し。順調にきている。配当は期末15円を据え置く予定。設備投資32億円(前期29億円)の計画。前期68(当初80)にとどまった直営出店90以上。次期100を超える見込み。売れ筋が造花、グルーガンと呼ばれる接着剤。依然ミニカーも人気という。ある駅ビルに出した「カラーザデイズ」がファッションビルに馴染まず反省の声も聞かれた。来年から長大の上昇運。相当な出店増が見込まれ、富士山からエベレスト挑戦も考えられる。

>>購読ご案内